ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

ハトの能力

 ごまウシが通勤している駅には、たくさんのハトが屋根の中に住んでいたりします。JR側の駅は、ハトの集団の住居ということになっているようですが、名鉄側は、子孫を気付きあげる巣ができあがりつつあるようです。

 

 当直明けの祭日はそのまま帰宅の途につくことが出来るため、昼間に電車の駅で滞在することが出来ます。昼間の駅で電車を待っていたときのことです。不意に足の脇をさっと風が吹いたかと思うと、そこはハトが通り過ぎていきました。今までに見たことのないほどの低空飛行でした。そして、駅の向こうへ消えていきました。そしてすぐに戻ってきました。そのハトの行き先を見ていると、駅の屋根の梁の上へすっと入っていきました。そして、一分しないうちに再び別の場所からすっと現れ、再び低空飛行でごまウシの足の横を通り過ぎていきました。

 

 このハトの動きはなんだろうか…?と観察をしていると戻ってくるときには、小さな枝を加えて帰ってきました。これを見て巣を頑張って作っていることが分かりました。

 とてもけなげに熱心に頑張っていますね。何度も往復をしています。単調な作業ですが…。

 

 ロボットのように単調な作業をしているように思えていたのですが、どうやらハトは、そこまでおバカではないようです。臨機応変で行動パターンを変えていることを発見しました。

 

 電車が到着したり、乗客が梁のそばの自動販売機に立っていたりすると、ハトは梁のところから顔は出すものの、そのまま、動かずじっとしていました。ドリンクを選んでいる人の姿を見ながら、そっとその自販機の上に移動して、それとなく様子を見て、枝をとりに行くタイミングを図っていました。しかし、ドリンクの選択に時間が長かったのか、再び梁の奥へさっと姿をくらましました。そして、ドリンクを買い終わったのを見計らって、再び現れ、枝をとりに行きました。

 ひとを見て、タイミングを見て、枝を安全にとりに行くということを人間の動きのタイミングを図りながらやっていることが分かりました。なかなかの観察力であり洞察力ですね。その割にごまウシの足元を飛ぶとは…ごまウシがハトに攻撃をしないことをなぜ気付いたのでしょうか?

 

 ハトの動きに最も驚いたのは、次の瞬間でした。電車は2本ほど駅には入線してきましたが、ハトは、電車とは無関係に枝を運んでいましたが、ごまウシの電車が入線してくる直前になり、ハトは全く違う高い電線の上に枝を持ったまま止まっていました。

 この理由については、電車が入線してきて初めて分かりました。なんと、ハトは電車の到着を理解していたようで、電車が入線して危険であることを理解しているようで、電車が通り過ぎるのを待っているようでした。ごまウシはつい、電車に乗らずに次の電車を待つことを決めてしまいました。電車が出発したらどのように動くかを見届けたいという思いが早く帰りたい思いを上回ってしまいました。

 

 結論から言えば、ハトは、やはり、電車が出発するとそれを見計らったかのように梁に戻ってきました。電車の姿が見えた時点では既に遅いということなのか、早めに退避する行動もなかなかなのですが、入ってくるホームが違うと全く関係なく枝を集める作業を続けるという入線電車の路線を理解して動いていることが分かりました。

 おそらくハトは電車の動向を観察しながら、どのタイミングで入線してくる電車がどのホームに到着するかを確実に把握しているようですね。

 

 ハトの頭は、それこそ直径10cmあるかどうかのサイズ。その中に収まるとても小さな脳みその中で必死に考えて、状況を理解し、適切なタイミングで枝を集め、巣を作る作業をしていることは、すばらしいことですね。

 

 たかだかハト、されどハトですね。芸を覚えさせたりするためだけにハトの記憶は活用されているわけではありません。日々必死に生きるためにその能力はフル稼働されているという事になりますね。