ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

技術鍛錬の日々

 ごまウシの職場には、たくさんの研修医がいます。上級医の指導の下、様々な知識や技術を身に付けている日々です。もちろん知識については、研修医のみなさんは、既に国家試験というもので獲得はしているのですが、ごまウシも昔を振り返ると実感をしたのですが、日常の診療にこの知識が直結して使える感じではないんです。目の前の患者さんと自分の知識とがつながらないという感じでしょうか。無理矢理繋げていくと、いつまでも答えにたどり着けなくて治療そのものがうまく進まない。言い換えると、診断はそこそこできるのだけど、治療というところにたどり着けないというのが適当な表現になるでしょうか。

 国家試験では全く身につかないものとしては、いわゆる実技になりますね。ごまウシの場合は、「口」が全てですので、手先を使った技術は存在しませんが、話法というものは、研修医の頃に比べれば、格段にレベルアップはしていると感じます。こんなごまウシでも20年以上この仕事をしていますので、確かに、まずまず口は達者になっているはずです。

 さて、以前にもご紹介したことがありますが、研修医の技術鍛錬のためのブースがさらにグレードアップをしていたので、写真に撮ってきました。

腹腔鏡ブース

 横からチラリと目に入ったときには、「Youtubeの撮影スタジオみたい…」などとなんとも言えぬイメージを持ちかけていましたが、カメラ越しに鉗子を使って治療を行う腹腔鏡の操作の練習に使っているブースになります。

練習場1

 基本的には、縫合をカメラ越しに行うと言うものですが、なかなか…大変そうです。かつては、画面がなかったので、直接見て練習していましたが、なんとなく左側に見える折り紙は、この鉗子を用いて頑張って織り込んだものです。

練習場2

 ごまウシもちょっと触りたくなりましたが、あくまでごまウシは、手は使わないのと、研修医ではないので、遠巻きに見るだけになりましたが、実際のところ、手先から離れたところでの操作を画面越しに行う感覚というのは、相当になれるのに時間がかかりそうなものですね。

 若手が育つ姿を微笑ましく眺めていられるのも、歳を重ねた結果として見ることのできる楽しみでしょうか…。