ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

伝言ゲーム

 様々なレクリーションとして、行われる伝言ゲーム。それがジェスチャーだけで最初の人から次の人へ伝達する形であったり、あるいは、絵で描いて伝達する形であったりするゲームで、最初に提示されたものがそのまま最後の人まで伝わるかどうか…なんて言うことをトライするゲームで、楽しいひとときを過ごすことができるものですね。団結力なども持てたりと素敵な取り組みと思います。

 

 さて、この伝言ゲームの面白さは、最初に提示された事柄がどのように伝わるごとに変化してくるかという事でもありますが、確かに正確に最初から最後まで一緒の情報が伝わる場合と、次々と変化を遂げていき、最初とは似ても似つかない情報となっている場合もあったりします。

 

 伝言については、ゲームとは言わず実際のところでは、日常生活の中でよく繰り広げられているものです。Aさんが言っていたことをBさんが耳にして、それをCさんに話題として向ける。これだけでも立派な伝言という事になります。

 気をつけないといけない事は、伝言ゲームの通り、BさんがCさんにお伝えした情報は、必ずしもAさんが言いたかった事柄と一緒とは限らないという事です。Bさんが悪意を持ってCさんに違った情報をお伝えしたわけではありません。そのままBさんが効いたままお伝えしたはずなのですが、なぜか変化をするのです。

 変化をする理由は、そこに介入者の主観や解釈が施されるからです。

 

 例えばで事例を提示してみます。

 

Aさんが、今日は、微熱があり、咳も出ること、コロナ感染者と接触することはないはずだが、念のために仕事を休むことをBさんに電話で連絡したとします。

 

Aさん「今日は朝から微熱と咳があるので、念のためお休みさせて頂きます。」

これを聞いたBさんは、もしかしたらコロナになったかもしれない。と思い次にAさんの直属の上司であるCさんに以下のように連絡しました。

Bさん「Aさんが微熱と咳が出てきたので、コロナかもしれないとお休みするという事でした」

これを聞いたCさんは驚き、人事部のDさんに昨日まで一緒だったことも含め、クラスターになるかもしれないと思い、相談を持ちかけ、Aさんのお休みを報告します。

Cさん「Aさんがコロナ疑いでお休みしました。私たちみな一緒に昨日いたので、どうしましょう?」

そして、Dさんがこれを聞き、車内でコロナクラスターになるかもしれないという事で、さらに、社長であるEさんに高持ちかけます

Dさん「Aさんが本日コロナでお休みとなりました。濃厚接触者はCさんの部署全員だそうです。どうしましょう?」

これを聞いて驚いたEさんは、その部署の職員全員にPCR検査を受けるように指示を出し、全員が念のためのお休みの指示となり、その部署自体が休眠状態となりました。

 

 そして、何も知らずに元気になって翌日Aさんが復帰してみると…状況の大きな変化に戸惑うこととなってしまうのでした…。

 

 大切な事柄を伝言ゲームで行うと、この事例のように恐ろしく変化してしまう恐れがあります。聞いた言葉は、必ず聞いたままに伝わるのではなく、聞いた方の解釈が施されます。まず勝手についてしまったのは、念のため→コロナ疑いと変化したこと。そして、コロナ疑い→コロナとなってしまったわけです。

 

 大切な事柄は、直接伝達かあるいは文書など客観媒体でお伝えすることが大切なこととなるでしょう。伝言は、とても楽な部分もあります。堅苦しさもないので便利ではありますが、事実が大きくゆがむ可能性はしっかり把握しておく必要がありますね。