ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

種の保存のための知恵

 本日のお話は、実は昨日の話題の発展になります。なんと、セミから種の保存のお話をするという奇抜な発展ではありますが、セミのことを調べていく内になるほど…という事でこの話題になりました。

 生物にとってみると、種の保存というのは最大の目的であり、それのために、危険を冒してでも行動する傾向があります。この種の保存の中で最も危険な段階というのは、卵の段階から生まれたての赤ちゃんの檀家と言われています。卵の場合は、身動きができないため、親が命がけで守る、土の中などに他の外的に襲われない場所にそっと隠すなどの対策がとられます。赤ちゃんの段階では、親が守るとは必ずしも言えない事もありますが、基本的に哺乳類などはまだまだ親の加護の元で過ごしていることが多いですが、はぐれることもあり、はぐれたときのために、「かわいらしい格好」をしているというお話があります(どこかで聞いたお話ですが、出所不明)。このあどけなさが、時には異種の動物が保護をして育ててくれることがあるようです(報告はいくつもあるのはみなさんご存じかと思います)。

 いずれにしても、成熟しなければ、種の保存はできませんが、この種の保存ができる成熟まで到達できる個体が割合として多ければ多いほど効率よく種の保存が行われることとなります。言い換えれば、効率の良い種族であれば、成熟した個体が多ければ多いほど種はより一層多く増えてしまう結果となります。自然というのはとてもうまくできているもので、主の穂増効率が高い種族は、子供の数もどんどん少なくなり、そのまま効率性が反映される結果となっています。

 そういう点では、人類は種の保存効率がとても良くなってきていると言えましょう。その結果として、日本における出生率は、2018年において1.42人となっています。言い換えると、夫婦2人で子供が1.42人しか生まれないという事になるため、日本人は減少に転じているという事となります。おそらく日本人は増えすぎたという事での自然の摂理が適応されているとも考えられます。

 一方で、猫など哺乳類になると、人類ほど安全な幼少期を過ごせるわけではないため、一回の出産で5〜6頭となります。人類が同じくらいの出産をしていた場合には、人類は、恐ろしいまでの人口爆発で苦しむことになるでしょう。

 人類も猫も食物連鎖ヒエラルキーの中では、上位に位置しているので、このくらいの数字になっているのですが、食物連鎖の中で下位に属するような虫の世界となるとこれが尋常ではない数になります。捕食者に食べられることが一定割合想定された上で、捕食者が思う存分食べた上で、それでもバランス良く成熟した個体がそろうように卵をたくさん産んでいるという効率の悪いながらも計算された動きをしているわけです。

 ここでセミのお話になります。セミにおける種の保存については、これは成熟した個体ですら捕食される恐れがあるため、成熟した個体数自体も大量に必要になるという方向となります。そのため、種の保存のためには、成熟した個体ができる限り種の保存につながりやすくなるように、遭遇確率を高め、さらに捕食されても捕食者が食べられないほどのおびただしい数登場することで、種を保存させていると言われています。実際、日本にいるセミたちもどうでしょう…?7月頃から急に現れ始め、8月にかけて大量に増え、そして、9月頃には姿を消してしまう。活動期間はわずか2ヶ月程度です。その間に大量のセミが現れ、存在感が明瞭となるほどのたくさんの個体が鳴き乱れ、秋頃には、他の昆虫には認められないほどの大量の干からびた死骸を随所に残しているという状況となります。さらに、アメリカなどで話題になる17年ゼミは、調べるところによると17年に1回、一気に成熟した個体が現れ、その数は、兆の単位になるとのことでした。このくらいの数になると、捕食者は、さすがに食べきれず、人間も頑張って捕食者になりますが、FDAから警告が発せられるほどとなり、結果的には、しっかりの種の保存が保たれるようです。兆の数の個体が現れても、爆発的に増加するわけでもなく、バランスがとれているようです。

 一寸の虫にも五分の魂などということわざもありますが、種の保存の観点で見ると、魂の重みは、種によっては、恐ろしく差があるように感じてしまいます。とは言え、生き物は無用の殺傷をしないというのは、当然と言えば当然のことでしょう。