ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

終活専門家が認知症予防活動

 終活専門家といえば、もちろん葬儀屋さんです。葬儀屋さんは、終活の一つの流れとして、葬儀をどのように執り行うかを専門としているわけですが、生きているときから会員登録をして、その準備を進めることが今どきの葬儀屋さんの流れかと思います。

 このような葬儀屋さんの活動の中から、葬儀屋さんの一定の割合の職員さんが、ご高齢の方と接するうちに、高齢者の生活の質について考えてくれるようになってきてくれたということが、最近の世情にあるのではないかと思います。それが、葬儀屋さんが取り組もうとしている認知症予防の活動といえるでしょう。

 先日参加をしていた認知症予防学会の会場に葬儀屋さんが来られていたわけではありませんが、地域の活動の中では、会場を葬儀屋さんのセレモニーホールを貸してくれたりするところがあります。会場として借りる点については、葬儀とは関係はないのですが、参加者の気持ちはどうか…その点はいろいろと複雑なところがあるかと思いますが、明らかにセレモニーホールは、公民館と異なり、空調関係などの環境は行き届いていることは確かです。そのような快適な場所でそのような認知症予防の講演や活動ができることは大変助かるといえます。

 葬儀屋さん、さらには、葬儀に関連しているお寺さんも認知症予防についての活動をされているところがありますが、やはり、日常お付き合いのある方が認知症になってしまったり、体力を消耗して寝たきりになってしまったりするということが、目の前で起こっていくわけなので、確かに、最終的にはお客様ということでしょうが、情としては忍びないところもあると思います。やはりせっかくの付き合いのある方ですので、できることなら、元気な高齢者として活動し、最後にピンシャンころりという形でお客様になっていただきたい…そういう思いでいらっしゃるのではないかと…私が勝手に推測しているところではあります。

 終活専門家の認知症予防活動は、そういう点では、目の前の会員様が…という目で見ていただいているところがあり、ボランティアである一方で、接客のビジネスとしての視点もあり、熱心さは、数段高いものがあり、私たちとしてはとても心強いものがあります。人の死に多く接してこられていることもあり、死生観についてもよく考えられていることもあり、この認知症という病気やそれ以外にも私たちが関与しているがんという疾患もそうですが、これらの病気とどうやって心地よく上手にお付き合いするかということを真剣に考えてくれます。

 時々、行政の高齢者の支援のための活動に、葬儀会社が広告を載せていたりすることをどの地域でも最近は見かけるようになったのではないかと思いますが、時には不謹慎だと思う方もおられるかもしれませんが、葬儀屋さんという職種はともかくとして、当事者としては、案外一般的に想像されている以上に気持ちを込めて、支援をしていただいていることは確かなのです。将来のお客様というよりは、将来に家族とともに終活支援をしていくというぬくもりのある理念がそこにはあるように考えられます。

 私も最近までは、コラボレートすることなど全く想像もしていませんでしたが、これからは、やはり、治癒困難な病と向き合う限り、最期のお迎えをする業種の方との接点も、大切であり、「最期」という一般的にはタブーとされている分野にあえて飛び込んでいる方々のぬくもりを受け取りながら、一緒に高齢者の元気な姿を応援していけたらと思います。

 

 結論ではありますが、葬儀屋さんなど、終活に取り組まれている方々とコラボレートした、認知症予防活動や緩和ケア、終末期医療の支援について、今後取り組めたらと思っております。賛同される方からのメッセージお待ちしております。