ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

七夕のイベント

 友達からのお知らせでハッと気づきましたが、書いている今日は7月6日ですが、明日は七夕なんですね。みなさん、短冊にお願い事を書きましたか?お願い事を考えたら、短冊は、100枚遭っても足りませんね…。欲張りな私は、短冊の使用制限をかけられてしまいそうですが…。

 この七夕のお話は、彦星様と織り姫星様が天の川をはさんで離ればなれになっているという遠距離恋愛のお話でしたね。そして、1年に1回、川を渡って出会って愛を誓い合うのでしたね(愛を誓い合ったかどうかは、正しかったかどうか分かりませんが)。

 これからは、リアルなお話をしたいと思います。まずは、それぞれの星のポジションとスペックを説明をしていきましょう。織り姫星Vegaは太陽より、2.6倍ほどの重さがあり、重さもさることながら動きについても、女性らしくなく、とてつもない速さで自転しており、赤道がちょっと膨れ上がったような潰れたボールのような形をしているようです。あまりに自転が早いため、もう少し早いとこの星は壊れてしまうと言う事らしいです。地球からは約25光年離れているのですが、宇宙の規模からすると、本のご近所さんと言ったところに位置しています。

 一方で彦星Altairは実際は、Vegaよりも一回り小さくて、太陽の1.8倍程度の重さの星で、Vegaと同じように猛烈なスピードで自転しており、赤道部分が広がる形をしているようです。女性であるVegaの方が大柄なんですよね。地球からは、Vegaよりは少し近くて15光年ほどで、さらにご近所さんという事になります。Altairの方が地球に近いのですが、サイズが一回り小さいこともあり、結果的には、ほぼ同じ明るさながら若干Altairの邦画くらいと言う形になります。

 どちらも太陽よりも倍くらいの大きさと大きなサイズの星ではありますが、地球から見ると、ちょうど天の川銀河の両岸くらいに目立って光っており、七夕の時期によく見えるため、ロマンチックなお話に発展しているわけですが、実際のところ、VegaとAltairとは、お互いが15光年ほど離れているという事で、ご近所さんであるけども、物理的にはお互いひかりで15年もかかるほどの距離の差があるというとても遠距離の恋愛を繰り広げているわけです。

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Universal Sandbox2

 ちなみにこの画像は、Universal Sandboxという宇宙シミュレーションで、天の川の両岸遭うように手前にVega対岸にAltairと配置してみた図です。そして、私からのささやかな配慮で、Vega、Altairの間の距離は、とても近く設定してあり、0.5AU(天文単位といって1AUが太陽と地球の平均距離を指しています)と言う近い距離には位置してあります。実際この距離に星を配置すると、お互いが猛烈なスピードでランデブーをし始めるか衝突するかでお互いを潰し合ってしまうことになります。あくまで夢のイメージという事にしておいてください。

 素敵な七夕の物語ですが、現実的には、とてもとても射通し遠距離恋愛の物語であることが分かりますよね。また、この壮大な宇宙の物語を見ていると、地球の上で起こっている人間同士の諍いなんて言うのは,塵にもならないほどのちっぽけなものと感じてしまいますよね。

 

 最後に補足ですが、星座で夏の大三角と言われるのは、このVegaとAltairに加えてDenebと言う星が加わりますが、このDenebのスペックは、桁違いに巨大なものとなります。なんと、太陽の質量の15倍を超える猛烈に大きな星で、明るさとしては、太陽の5万倍の明るさという事で、1800光年も離れているのに、VegaやAltairとほぼ同じ明るさとなっています。あまりに遠い世界での話しのため、星空を見るだけでは、この巨大な差については、全く気づけません。やはり、地球の営みはとても小さなものですね。