ちまたではアロマセラピーなんて言う言葉があります。アロマセラピストについては、現時点では、あくまで民間資格であって、国家資格ではありません。そして、アロマセラピーはあくまで、誰でも出来て、そして、ちょっとしたお店のアクセサリー的サービスとして活用されていたりします。
しかし、アロマをなめてかかってはいけません。ヨーロッパではアロマセラピーは国によってはきちんとした資格保有者によって行われる治療とされているところがあります。むしろ、アジア圏で本格的に行われている漢方薬治療(海外ではherb therapy)よりも、アロマセラピーの方が効力が強いと解釈されている部分があります。
実際のところ、アロマセラピーのアロマ素材は、ヨーロッパでは服用するものも存在するくらい使用方法もかなり異なります。
そして、漢方薬と異なり、アロマセラピーの方が濃縮度の高い物質を使うことがあるのです。
そして、みなさんも耳にしたことがありますが、アロマセラピーの時に用いるものは「アロマオイル」と行っていますよね。そう、オイルなんです。オイルとは言い換えると、脂溶性物質となります。
脂溶性物質は、脂に溶けやすいものでもあるのですが、細胞膜の成分であるリン脂質を通り抜ける力がかなり強いものとなります。逆に水溶性物質は、細胞内への取り込みは、かなり難しくなっていたりします。言い換えると、水溶性物質は、細胞膜の昨日により選択的な取り込みをしていくのですが、脂溶性物質は細胞膜を勝手に透過してしまうものであったりします。
脂溶性物質は、細胞膜を透過するわけですので、細胞膜の塊である、角質も結構平気に通り抜けてしまったりするため、皮膚の深部に影響を与えることとなります。また、血液中に入り込んだ場合、脳内に入りこうこともあります。脳の血管は、血管の壁の周りにさらに壁となっている細胞があるので、水溶性物質のコントロールはしっかり出来ているのですが、脂溶性物質は、やはり容易に通り抜けてしまったりします。すなわち、脂溶性物質は、脳神経系に影響を与えてしまう可能性が高いと言えます。
脂溶性物質で代表的なものとしては、アルコールがあります。それ以外には有機溶剤(シンナー)など。思いっきり脳への影響を与えていることが分かるかと思います。
ここまでお話をすると、アロマオイルは脳への影響が少なからずあるという事は容易に想像つくでしょう。アロマオイルと炊いて香りを楽しんでいるときは、鼻粘膜から、アロマオイルは少量吸収され、そのまま前頭葉に向けて、流れていきます。一部は、側頭葉へ移行し、扁桃体という部位に影響を与えることがあります。
扁桃体は、不安や恐怖を司るという所でもあるため、アロマオイルがその扁桃体に影響を与えると不安や恐怖に変化をもたらすことにつながります。これがアロマがリラクゼーション効果となるという意味合いにつながっていると考えられます。
以上のことを踏まえると、アロマセラピーはかなり心身に影響を与える可能性があるという事が分かってくるのではないかと思います。人工的なアロマも多いですが、多くの文献に共通して掲載されている効能効果に基づいて、天然物アロマを適切に活用するのは、ある意味日々の生活を円滑にするのにはとても有用なものとなる可能性が高いと言えます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。