ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

森林浴と認知症予防

 昨日までの星の話しからガラッと変わりまして、地球に下りてきて森林浴についてのお話をさせていただきます。森林浴と言っても、森林に突然入って、雰囲気を味わうというシンプルなお話ではありません。森林浴をするためには、まずは入山することから始まります。すなわち、歩くという運動が伴うという事です。運動をしながら、緑に包まれた明るい色に包まれる視覚的な楽しみとともに、草木から空気に溶け出す、様々な揮発性天然有機物の香りを吸うというのが、森林浴の姿と言えます。

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森林浴

 みなさんは、ちょっとしたハイキングとか、最近したことはありませんか?私は先日から登場しているとおり、ハイキングではありませんが、神々のお宅巡りをしておりますので、写真のような森林の中へ足を運んでいます。森林に入ったときに、様々な感覚が研ぎ澄まされるような気持ちになったような感覚を覚えた方はおられたかと思います。

 私たち日本人にはあまりなじみがない医学分野にAromatherapyと言うものがあります。アロマはあくまで医療ではなくてリラクゼーションなどの装飾だったりインテリアだったり、別の分野での世界と感じているかもしれませんが、ヨーロッパでは、立派な伝統医学として、君臨しています。日本や中国に存在している東洋医学と同じような位置づけにあります。

 突然のアロマのお話でびっくりされたかもしれませんが、このアロマである香りの素は、脂溶性物質と言われるものです。脂溶性物質は、空気中を漂い、鼻腔に付着して、直接嗅神経を刺激することで、香りを認知します。この嗅神経は、鼻腔に直接露出する珍しい神経で、外部から最も脳に近い距離にあるところでもあります。ヨーロッパの伝統医学として、この脂溶性物質が、脳にかなりの影響を与えるという事を追求されています。ところが東洋医学と同じで、様々な混合物が中心となっているため、いわゆる医学的エビデンスを構築することに苦労をしている現状があります。アロマは特に人口的に合成された物質では、刺激が強すぎるようで、不快感やぜんそくなどのアレルギー反応が出てしまったりと、純物質でのとらブルが多いため、専ら画天然物質から抽出されたもので検討されるため、常に同じものという均一性がなく、直されエビデンス構築に困難さを導いております。全く東洋医学の天然生薬についての検討の難しさと同じですね。

 さて、話しは戻りますが、森林浴においては、この天然のアロマに溢れかえっています。森林の中で溢れかえっているアロマの中には、脳神経系にとって活性をあげたりするものがあるというお話もあります(もっともっと明瞭なエビデンスがあれば、物質の名前から科学的機序などの説明ができそうですが…なかなか…)。もちろん、有害なアロマも森林の中には混じっているかもしれません。毒キノコがあるように全てが大丈夫というわけではありませんが…それはそれで置いておいて…。認知症予防学会では、この森林浴につい多くの時間を注いで注目しておりました。研究をする立場ではないため、結果を出してもらえることを期待しているわけではありますが、認知症の予防につながればと祈るばかりです。

 森林浴については、先ほどで触れましたとおり、視覚情報で得られる癒やしも加わり、さらに、体を動かすというエクセサイズによる効果もあるでしょう。

 とてもとても回りくどいお話をし続けていますが、五感をフル活用して体を動かすことは、脳生理学的にはとても良いことで活性化させるきっかけになります。アロマのお話もしましたが、それだけでなく、自然と溶け込んだ生活は、やはり健康には必要なことなのです。認知症予防学会という専門学会が大きく取り扱う前に本能的に森林浴の良さについてはみなさんの感覚にはあるのではないかと思いつつ、現代人の生活の中では、この森林浴が欠乏している現実と、さらには、今まで森林については多くの林業家がメンテナンスしてきたのが現在崩壊しかけている現実問題にもやはり向き合っていく必要もあるのではないかと思うところであります。

 

 結論です。そう、森林浴は、いいんです!