最近は、先日にも記事にしましたが、ノスタルジックなシステムを動かしながら、学生時代を思い返していたりしますが、絵文字を除き、見かけることがほとんどなくなった、半角カタカナが日常的に使われていた世界を懐かしく感じていました。
もちろん、今でも半角カタカナは、存在をしていますし、住所などを入力したりするフォームにおいて半角カタカナを求めてくる場合もあります。
しかし、ファイルの名称やアイコンの名称などには、もう半角のカタカナを使うことはないでしょう。そういった視点で周りを見ると、このWindows NTは半角カタカナが氾濫していることが分かります。
スタートメニューは、Windows 8から姿を大きく変えてしまいましたが、スタートメニューで一般ユーザーが触れないところに半角カタカナが当たり前のように使われていました。「シャットダウン」「ヘルプ」「ファイル」「プログラム」と言った言葉は全て半角のカタカナになっています。むしろ全角のカタカナが見当たらない状況ですね。
理由というのは、ごまウシが知っているわけではありませんが、当時を振り返ると、半角カタカナは、必然だった可能性があります。一つは、データの取り扱いのサイズがとても小さかったことがあるでしょう。当時データの持ち歩きと言えば、フロッピーディスクでした。サイズとしては、1.44MBです。最近では、USBメモリーでも32GBといったサイズが登場していますが、フロッピーで置き換えれば、約1GBで1000枚ものフロッピーに該当するため、あの小さなUSBメモリーがフロッピーディスク3万枚以上に該当するという恐ろしい規模の差があります。そして、HDDもそうですね。いまはテラバイトなんていう単位が使われていますが、ごまウシが当時最初にこのWindows NTをインストールしたPCは810MBのHDDでした。現在は1万倍ものデータの保管が可能になっています。そして、一番データの移動で苦労していたのがインターネット回線でしょうか。ギガビットといわれている現在ですが、当時は、キロビットでした。電話回線を使ってインターネット接続をした場合、当時の通信モデムは、28.8kbpsなどと表示されていました。こういったコンパクトなデータのやりとりしかできないときには、半角カタカナは重宝した事でしょう。
もう一つの理由は、画面の表示できるサイズですね。今や4Kといったり8Kと言った言葉がありますが、当時はワイドビジョンでもない上に、表示も現在の16分1程度した表示できなかったわけですから、スペースの問題があり、文字を小さくしながらも読める文字である必要があり、半角のカタカナで特に横幅をコンパクトにすると表示が多くできると言った感じになったはずです。取り込んだ写真ではさほど大きく見えませんが、当時の画面では、このスタートメニューの青いバーがついているところだけで縦は、半分以上占めていたように記憶しています。
この半角カタカナ…メールなどにそのまま載せたりすると、特に当時は、Macintoshとのやりとりをすると確実に近い文字化けのきっかけを作ってくれました。いちいち全角のカタカナに書き直したりした記憶もあります。
なんでこんな不便な半角カタカナが横行しているのだろうなどと思ったこともありました。今では本当にめったに見る機会のなくなった半角カタカナ…振り返るとなんとなくかわいらしくも見えてきてしまいました。