ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

脚を痛めて見えてきたもの

 何故か、脚を痛めてしまいました。びっこを引きながら通勤をし、その状態で仕事をしたりしています。この足の不自由さを実感したところで、見える視点が変わってきました。お空枠この私の足の不自由さは一時的なもので、復活するであろう事ですが、この違った視点で感じたことについては今後の生かしていく必要があるのではないかと思いました。

 まず、普段の私の生活状況では、基本的には移動に公共交通機関を使うことが専らとなり、職場までは、徒歩の移動が専らとなります。たまに、タクシー活用もありますが…。普段の電車では、積極的ではないものの、高齢者や足の不自由な方が目についた場合には、席を譲るようにしています。ただし、他に座席が空いていたり、その方からの距離が遠い場合は、乗り出すように席を譲ったりはしません。消極的な考え方ですが、「十分気を遣っている方」と思っていました。なので、日常的に、席を譲るという事は、していないわけではありませんと言うことが言えます…。

 さて、今回、足をひねり、歩くのに一苦労する状態となってしまいました。その状態で電車に乗ると、もちろん、真っ先に座る場所へ飛び込もうとするわけですが、足がついていきません…そうすると、先にとられてしまうわけです。そこでハッと自分の日常に気づくのです。先ほど席を譲ると主張はしていたものの、我先にと座席を撮りに行っていた事に…。席を取った上で、目の前に不自由な方が立ち止まったら、譲るという姿勢なのです…。さて、これは、気遣いのある行動なのだろうかどうか…。普段は座りたいがために周りに目が行きませんが、動きがスローになって初めて気づく、みっともない動きでした。

 次は、エレベーター…。駅のエレベーターは荷物が大きかったりしない限り、基本使う必要のないものと捉えるべきなのでしょうが…ショートカットになるため、利用してしまうことがままあります。それはよしとしても、時間短縮を目的としているため、さっと乗り込みさっと閉める…。動きがスローになって気づくことですが、エレベーターの前に到着すると、ちょうど閉まって下に下りるところだったりします。もちろん、上に上がるときもそうですけど、思わずこころの狭さをぶつけられた感触になりましたが…これは、まさに私が何気なくしている行動ではないか…と。

 そして、最後に、タクシー乗車…。もちろん先を急いでいる訳なので、さっと乗車するわけですが(並んで待っていることはない環境です)、スローになって気づいたこと…先に乗られてしまうことは問題はないのですが、次のタクシーがいない…。結局足が痛い中数分待って次のタクシーの到着を待つ。数分だったけど、普段感じることのない苦痛さを身にしみて感じることとなりました。10メートルくらいの距離ですが、目の前でタクシーが扉を開けて待っている状況…横にびっこを引いた人がいてタクシーの向かいつつあり…。追い抜いた感覚もあまり感じられないくらいの位置で追い抜いてしまえる状況で、びっこを引いた方にタクシーを譲り、次のタクシーを待つという姿勢になれるでしょうか?これは、今だから気づくことですが、いずれ忘れてしまいそうです。さすがに至近距離で追い抜いて乗ることは以前の私でもしませんでしたが、至近距離で抜かれて乗られたとき、タクシーの運転手さんは、どう反応するだろう…やはり乗せて出発してしまうのか…それとも不自由な方を優先するために、乗車を次に回ってもらうように提案するだろうか…?。

 他にも横断歩道での車の進入の仕方などもそうですが、気づくところは、他にもいくつかあります。そして、普段の自分は、何ら気にすることなく、スローな動きの方の存在を無視するような振る舞いをしていたような…。

 

 現在の経験が次に生かされるかどうか、私もこの気づいたことを次に生かせるかどうかはありますが、少なくとも、立場が変われば、様々なことが見えてくることは、今回改めて実感することができました。そして、その気遣いはやはり自分自身の気持ちのゆとりの有無により変化する者という事も感じることができました。

 医療のお仕事をにつく前に、学生実習の中では、車椅子体験、高齢者の不自由さを実感するための装備を装着して街中を歩く体験などなど、バリアフリーを考察するための体験グッズや実習がたくさん存在します。理解をしていても実感することができないことも多いため、このような体験はとても大切なことと考えられます。また、新しい発見もあり、その発見が、新たな様々な展開につながることでしょう。医療の場合には、もちろんこれから先のバリアフリーに向けた病院施設のアレンジや、接遇面での配慮のシステム作りに。そして、医療とは分野の異なる、一般的な事業所にとっても、バリアフリーを商売として生かすための一つの知恵にはなることでしょう。

 結論としては、立場が変われば、視点も変わるため、不自由体験だけに限らず、様々な状況での自分が普段いる立場と違う立場を実体験することで新しい展開を作り出すことができるかもしれません。部署間交流や法人間人事交流などなど他者の立場を学ぶ機会は、是非、作ることをお勧めいたします。

 

 

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  • 発売日: 2015/03/04
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品