ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

新しい事業所との出会い

 ごまウシにとっては、本日の記事は新しい活動のきっかけになるかどうか…と言うような内容になります。

 

 巡り合わせというのは、なかなか奇跡的なものもありますが、今回のきっかけはどうなのかは、これから先のお話になりますが、本日は、ごまウシがいつも集中的に取り組んでいる、認知症診療や緩和ケアとは異なり、リワークと言われる分野の支援を行っているA型事業所に訪問をし、見学をしてきました。

 

 精神科医療に限ったお話ではないのですが、現役でお仕事をしていて、何らかのトラブルからお仕事が出来なくなったときに、当然復帰を考えることになります。その時に、いきなり通常勤務に復帰できるのであればいいのですが、休養が長期にわたり、やむを得ず退職することになってしまった場合、復職にはたくさんの壁が発生してきます。

 先ずは、復職すると言って同じ職場に復帰できるのであれば、以前の感覚があるため、状況が分かるだけに少し壁は低くなりますが(もちろん、その職場がきっかけでと言う場合は事情は異なりますが…)、全く知らないところへの再出発がほとんどとなるため、当然強い不安を伴うことでしょう。

 また、例え、休職中に生活リズムを崩したりしていなくても、やはり、通常勤務の週5の1日8時間労働をいきなりスタート切るのは、体力的にも精神力的にも持続できない状況になっていることもあるでしょう。段階的に…と考えたいところですが、職場はそうは言ってくれないでしょう。

 他にも壁はあると思いますが、普通に短気に入院して復帰するのとは随分事情が異なります。そのための支援をするのがA型事業所になります。

 

 社会復帰を目的とした支援は、国の支援でもありますが、その支援の流れとしては、ごまウシも詳しいわけではありませんが、おおざっぱには、A型事業所の他にB型事業所があります。そして、一般企業でも障害者枠での就職というものがあります。

 

 リワーク支援には、段階的なステージがあります。病み上がりなどですぐには、仕事に集中することも規定時間、規定通り出勤できるかどうか地震がない場合に利用するのがB型事業所になります。

 雇用契約という形ではないため、義務的な出勤日数があるわけではなく、出勤しても、仕事に目を向けることが出来なくても、勤務怠慢扱いされることはありません。

 B型事業所では、このような段階から、少しずつ、仕事をするリズムをつけていき、週5で就労できるようになれば、次は就職課と言えば、そこまでの重みを耐え抜けるか分からない場合に、次のステージにA型事業所があります。

 A型事業所は、雇用契約を結ぶために、休むときにはそれなりにきちんとした理由の説明が必要になります。そのため、継続的に週5の勤務が可能でないといけないといった契約上のルールが守ることが出来ることが前提となりますので、その契約履行がほぼ確実に行えるようになるということを最低限の目標として、取り組み、一般企業での就労が可能な、耐性を身に付けていくものとなります。そのため、B型事業所よりは、よい給与を提示することが出来たりします。

 そして、最終的には、一般企業の障害者枠での就職になります。この場合は、一般企業の契約ですので、原則は、通常勤務者と同じ労働をすることとなります。ただし、障害者枠ですので、一定のサポートをするスタッフをつけたりといった感じで見守りはするのですが、専門家がサポートするわけではないため、原則的な就労スタイルが保てないようでしたら、なかなか厳しいものがあります。

 

 このように段階をふむ中でのA型事業所の見学と困りごとを伺う機会を得てきました。

 A型事業所は、雇用契約を結ぶことになるため、理由が不明瞭な形でお休みをしてしまっては前に進まないために、そのような方をどのように規則的勤務が出来るように導いていけるかということを検討することとなりますが、きちんと出勤するように指導すると「病気だから」と言ったり、「パワハラだ」と言った言葉を発する方もおられたり、どうしたらいいものかという悩みを伺い、対策方法についての意見交換をすることが出来ました。

 

 高い理念を持って、取り組まれている事業所でしたが、理念を実現するためには、様々な壁が伴うことと、ある意味、効率性はどうしても落ちてしまうため、悩ましいところですね。

 この事業所は、リワークの実績としては、非常に高いため、やはりこの理念についてきてくれている肩もたくさんいることは事実であると言えますね。

 

 新しい世界を垣間見ることが出来たので楽しいひとときでした。