ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

忠誠心を育むためには

 本日は忠誠心を従業員の方々に高めてもらうためには、事業主としてはどのような振る舞いをしていくことが大切かという事を考えてみたいと思います。

 忠誠心は、実は、一番最初の雇用契約で、従業員は、一定の水準の忠誠心について宣誓を行っています。雇用契約は、事業主が従業員に対して、一定の対価を支払うことを前提として、労働を強いることを従業員が同意するというものですが、この対価を提供されることにより、文書に書かれた部分について忠誠を誓っているわけです。そのため、給与の不払いなど雇用契約に違反しない限り、最低限の忠誠を保ってくれるのが従業員です。ただ、この忠誠だけですと効率はとても悪いものとなります。言い換えると、雇用契約に書かれたこと以外はしないという事でもあります。

 例えば、8時間労働においての契約があった場合、Aと言う仕事を与えられた場合に、8時間どころか4時間くらいで終わってしまった場合、雇用契約だけであれば、あと残りの時間は、お昼寝などして、過ごしたって文句は言えないわけですし、従業員はそのような認識で労働をします。雇用主からすると、「ヒマならば、他の人のお手伝いでもしてくれればいいのに…」などと思うでしょうが、雇用契約のみの忠誠であれば、ここまでです。

 8時間という時間をしっかり雇用主のために、全身全霊で注ぐという気持ちにまで発展させるためには、単なる雇用契約上の忠誠ではなく、雇用主に対する気持ちの面も含めた忠誠心が重要となります。

 言い換えると、書面上の忠誠は、限度があるという事です。お給料が良ければ、みな頑張ってくれるかと言えば、必ずしもそうでもありません。破格の給料を支払っても、雇用契約以上には働いてくれません。むしろ、金欲は果てしないため、昇給などの「お金で釣る」取り組みは、その瞬間だけで終わってしまいます。事業は継続性が意味しますので、瞬発的な勢いは焼け石に水と言えます。さらに、破格の給与を提示すると、金欲の強い従業員が増えてしまうことになり、なおさら雇用契約以上のことをしなくなってしまう場合も多いと言えます。

 全身全霊を注いでもらうためには、やはり、従業員にそのような気持ちになってもらう必要があります。そこが、事業主に欠けていることが日常的に見受けられます。私は事業主の立場になったことはありませんが、プロジェクトを引っ張っていく役割という事を演じたことは何度かありますが、ついてきてくれるかどうかはやはり、従業員の気持ち次第になります。

 従業員が事業主に気持ちを向けてくれる方向になるためには、当然、雇用契約の基本的な構図と同じでgive and takeの関係あると言っても過言ではないでしょう。言い換えると、どれだけ、事業主は従業員に対して気持ちを向けることができているかどうかです。事業主が陥りがちな気持ちの向け方としては、従業員に対する気持ちではなく、事業所に対する気持ちの注ぎが強くなり、従業員が置いてけぼりにされている事が多々あります。この場合、従業員は、事業所の雇用契約に基づいた動きしか気持ちは向かなくなります。事業所に対して熱意を持っている従業員はいずれ、雇用主が自分に気持ちが向けられず、事業に向けられているという事が分かれば、最低限の業務だけに気持ちが縮小するか、自分の事業に対する気持ちを受け止めてくれるような他の事業所に向けて転職活動をしてしまうこととなり、結果的には貴重な人材を失うこととなるでしょう。

 以上のことを踏まえると、雇用主は、以下のような事を従業員に対して考えて行く必要があります。

 

1.事業を大切にするとともに、従業員も大切にしていますか?

2.従業員の実力についてしっかり個々で理解をしていますか?

3.従業員に対して信頼をしていますか?

4.従業員にとってお手本となるような姿となっていますか?

 

 この4つが大切だと考えられます。前回にも触れましたとおり、従業員の適材適所の配置はやりがいを育みます。そして、従業員へ向けた愛情は、そのまま、従業員の雇用主に対する愛情へとフィードバックされます。そして、忠誠心というのは、主に対する信頼と言うことでもあるため、従業員をしっかり信頼しなければ、忠誠心は生まれてきません。そして、忠誠心の中には、やはり敬意という気持ちもあるため、お手本となるような姿を見せる必要もあるでしょう。

 事業所の従業員が元気で活発に活動できているかどうかは最終的には事業主が、どれだけ従業員のことを日頃から考え、信頼して、大切にしながら支援しているかという事にかかっているかと思います。雇用契約はあくまで金銭的関係、それ以上に気持ちをこめてもらうためには、やはり事業主は、従業員にきちんと気持ちを注ぐことが大切です。小馬鹿にしたり、信用しなかったり、あまり理解していなかったりしていれば、忠誠心などは生まれてこないでしょうし、口先だけで、何もしていない事業主に対しては、従業員もそのような振る舞いをする事になるでしょう。

 次には、忠誠心を如何に実績に繋げるかについて考えてみたいと思います。