ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

コロナ渦における、人への心理的影響について ---2---

 昨日の続きになります。コロナウィルスは感染症としての観点では、年齢によりリスクが大きく異なることもあり、さらには、エアロゾルといわれるように決して見えるわけではない微細なものが与えている影響のため、見ないものの恐怖という、ほとんど体験することのなかった恐怖に対して向き合うことになっています。見えないもに対する影響は、想像以上の側面もあり、日々の生活への変化を強いられている現状も心理的影響の一つといえるでしょう。

 

3. 世代間ギャップの拍車

ーーー感染した時の症状の差による解釈の差ーーー

 コロナウィルスは現在のように恐ろしい感染症としてこの1年間は知れ渡ってはいるものの、もともとは、胃腸風邪などの普通の風邪のウィルスの中にコロナウィルスがあるといった程度の扱いでした。しかし、時々、遺伝子変異により、重篤な肺炎を起こすタイプがあり、SARSなどとして報道されていた過去もあります。ただ、基本的には、若い方にとって見ると所詮風邪ウィルス程度であり、高齢者での重篤化致死的状況になりやすいといった世代間で症状の発現の仕方に大きな差異があると胃のが特色にあります。当初は、新型ウィルスとしての未知の感染症としての恐怖が報道されていたため、若者も感染することを恐れ、昨年の非常事態宣言では、感染予防効果が劇的に認められる結果となりました。しかし、徐々に、情報の普及とともに、若者ではほとんどは無症状であり、高齢者において重篤化するということが明白となり、若者の危機意識が減弱する一方で、無症状者が感染を媒介することが大きく指摘されたことにより、高齢者は若者の行動に対して強い懸念を抱くようになりました。更に、これは批判になってしまいますが、高齢者であっても国会議員、地方議員の方を中心とした、軽はずみな解釈での会食が報道されることにより、若者にとっての医療機関や高齢者に配慮した自粛行動に大きなブレーキがかかってしまった形となりました。

 結果として、感染しても症状の危険性が伴わない若者は感染を広げてしまうことに対しての配慮が軽くなってしまい、自粛の長期化による閉塞感からの解放を求め、活動の活発化が始まり、これを危惧している高齢者からは、「最近の若者は世の中に非協力的である」といった自らの感染した時の症状重篤化の恐怖からの強い批判が飛ぶようになってしまいました。高齢者のこのような発言はさらに、若者にとって見ると、気を遣てたのに、批判されてはたまったものではないという形で、高齢者に対して反抗的な気持ちを抱くようになる。このような悪循環が進展してしまっている構図ができつつあります。

 

4. 社会的な生活環境の差による気持ちの差

ーーー引きこもりにとってみるとある種の天国ーーー

 必ずしも、皆の共通認識ではないとは思いますが、もともと自宅にこもっている方々にとって見ると、コロナ感染症は、まさに他人事ということになります。しかしながら、他人事といいながらも、引きこもりの方の社会活動の土台となっていることの多いインターネットの世界では事情が大きく変わります。

 コロナ感染症の流行とともに、自宅で過ごすための器具やゲーム類の売り上げが爆発的に上がっていることは報道などでもされていることではありますが、オンラインゲームの賑わいも相当なものとなっています。

 オンラインゲームでのチームが組みやすくなった、バトルする相手が増えて楽しくなった…などといった言葉を耳にすることも増えました。

 テレワークなどの台頭により、平日の日中に自宅にいること自体が、あまり後ろめたい感覚でなくなったこともあり、引きこもりの状態の方々がややリラックスして過ごせるようになったというお話を耳にすることが増えました。

 これは、コロナ感染症の結果として社会構造がダイナミックに変化したことによって生じたものと言えます。人類は、危機的状況において必ず、その打開のために大きく一歩飛躍するといわれています。人類に限った話ではありませんが、平和な日々が続くことは、進化を低迷させ、現状維持を長期にわたり続けることとなり、危機が発生すると一気に進化とともに淘汰されるという流れをたどると考えられています。引きこもり状態の方がこの時代に適応し、社会進出につながる一つのきっかけにつながる可能性も確かに存在していると考えられます。