ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

入院治療の影響

 入院治療という言葉で、みなさんはどんな入院を想像しますか?

 今回の入院治療のテーマは後ほど触れるとして、先ずは、前段階として、イメージのお話ですが、入院は診療科によってパターがん幾分異なってきます。おおざっぱな違いから触れると、いわゆる身体的な緊急入院と、糖尿病などの教育入院、そして、精神科のような入院と行った幹事でしょうか。

 緊急入院の場合は、身体的に身動きできないところ、教育入院は、普通に動ける身体での須越ができる入院。精神科の入院の場合は、時には、外出が制御されている入院といった感じでしょうか。

 まだまだ、リハビリ入院などもあったり、様々ですが、今回話題を振れるのは、高齢者の入院というお話です。

 

 高齢者と行っても、80台でも元気バリバリの方もいらっしゃるかと思いますが、今回想定しているのは、高齢者の方でも80前後を想定し、若干の認知症傾向があり、身体的にも年齢相応か、少し、弱々しい状況を考えて話題を振れます。

 

 ご高齢の方は、1週間ほど寝たきりの生活をすると、もう立ち上がりが難しくなる可能性があると言われるほど、筋力が落ちて生活に支障が出てきてしまいます。一般成人においても、1週間も寝たきりになると、いざ起き上がろうとすると、身体の重さを実感することでしょう。実際に、宇宙飛行士が無重力でしばらく滞在し、地球に戻ってきたときには、立ち上がれないという話題がある通り、筋力低下は重力下でないとすぐに機能低下起こします。廃用と言われています。

 しかし、実は廃用は、筋力だけではありません。情報の乏しい中で、1週間ほど何もしないで過ごしていると、脳自体の廃用も進んでしまいます。

 

 最近では、新型コロナウィルス感染症で、ハイリスクという事もあり、高齢者は入院加療を受ける確率が高くなりますが、その結果として、在宅では困難なほどの認知機能低下を来してしまうことが多く報告されています。

 認知症が重症化したなんて、外来に相談に来られることがあります。

 これは、なかなかの深刻な問題で、おそらくごまウシが関わっている出来事は、氷山の一角ではないかと思ったりします。

 

 この現象は、「認知症の進行」というよりは、「脳の廃用」と行った方が良いかと思います。身体のリハビリと同じで、脳のリハビリを行えば、回復する要素があるというものです。ただし、身体のリハビリに比べれば、系統的なリハビリ手法が完成しているわけではないため、効率性はまだまだと言えます。そして、筋力と異なり回復にさらに時間がかかる…。身体のリハビリにおいても、時間がかかるとある程度のところで、回復のペースが止まってしまうことがありますが、脳のリハビリもある一定のところで止まってしまうことがあります。この結果として、認知症プラス廃用による認知機能の低下により、症状の重篤化が目立ち、在宅では困難となってしまいます。

 かつては、入院中は、できるだけ、他の高齢者の方とおしゃべりができるような環境を作ったり、院内デイサービスのような関わりを持つように調整をしたりしていましたが、感染対策のため、今はまともにできずじまいです。このような状況下においては、認知症に廃用が加わった状態の方がさらに増えてしまう一方です。

 

 感染症に関連した入院の必要性は確かにあり、対策を講じる必要性はもちろんあるのですが、認知機能低下に対する対策をどうしていったらよいのか、現在の感染症に関係する入院の環境下において、作戦を講じてある程度の対策を作り出しておかなければ、将来的な医療におけるリスクとして常に考えて行かないといけなくなりそうですね。