ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

精神科診療について考える2

 さて、引き続き精神科診療について向き合ってみたいと思います。

 ごまウシは日々精神科診療というものに向き合っております。昨日表現をさせていただいた「身体科」との違いを踏まえて日々思う気持ちについて触れてみたいと思います。

 

 ごまウシも一応医師免許を保有して診療を行っておりますが、少しは、行うことはありますが、身体に働きかける治療というものは、本当に限られています。

 私が、最近行ってきた者としては、心肺停止した患者への蘇生と気管内挿管。中心静脈栄養の為の点滴の留置、褥瘡(床ずれ)の壊死組織に対して切開、切除と言ったところでしょうか。しかし、これはめったに行わない処置になります。多くの精神科医はこれを研修医以来行ったことない場合もあります。

 ほとんどの日々をそのような処置を行わず、口だけを仕事として活用しているなかで、疑念を感じてしまうことがあります。気管内挿管、中心静脈の点滴留置、切開などは、これは医師のみができる手技で、これを医師免許を保有していない人が行うと「傷害罪」として刑法で罰せられることとなります。人のけがをさせる行為ですから。これができるのが医師としての醍醐味でしょう。しかしながら、精神科医は、医師でないとできない手技ではない、口を使ったお仕事です。

 言い換えてしまえば、誰でもできてしまうことなのです。確かに、お薬を処方をします。これも医師としての特権ではありますが、それ以外の行為については、口を使ったお仕事…。時には、カウンセラーに面談を託すことがあったりします。

 そもそも、精神科医は医師としての活動をしているのだろうか?

 このような疑念に駆られてしまうことになります。

 

 ごまウシの活動は、保険診療として、外来精神療法を行ったり、入院であれば入院精神療法を行ったりしています。この精神療法を行うことができるのは医師のみです。それを保険診療として行います。カウンセラーが診療を行うことはできませんので、カウンセラーが単独で面談をする場合には、完全な実費を請求されることとなります。しかし、実費を請求されるにしても、医師免許がなくても行えてしまうじゃないか…と言うことになります。

 さらに、深めていくと、占い師などが行っているカウンセリングだって、立派な精神療法になり得るものの可能性があります。

 

 ここまでお話を深めていくと…果たして、精神科医は、医師としてまともな活動をしているのだろうか…ごまウシは、医師としての活動をしているのだろうか?などと悩んでしまうようになります。

 先ほどの処置は、人にけがをさせるという一面がありますが、口については、物理的なけがをさせることはありません。ただし、言葉の暴力という表現がある通り、こころにはけがを負わせることができるでしょう。ただし、言葉の暴力は、医師免許とは関係なく、誰でもできてしまうもの、そして、これについては、様々な刑法上の表現はありますが、医師であったら許されるものではありません。同じように罰せられます。

 それでは、医師免許を保有している精神科医が行う口を使った治療は、医師でないといけないのだろうか…。振り出しに戻るような、お話になってしまいますが、ごまウシが日頃悩み悩んでいる部分がこの部分になります。

 

 次のステップでは、ごまウシが今行っている診療へのポリシーについて触れてみたいと思います。