ごまウシも普段の診療の中では、いわゆる診断書というものを発行することがあります。診断書と言うものは、様々なところで手続き上必要になることが多いと思いますが、実は、診断書は、申請者と医師との間の信頼関係の上で成り立つものであるという事をご存じでしたか?
診断書には、いわゆる「○○病」という病名を診断することで、病気を患っていることを証明するために用いることが多いのですが、一方では病気ではないという事を証明するために発行するものもあります。
病気を証明するための診断書は、もちろん信頼関係があることは当然ですが、それ以上に客観的事実に基づいて診断書を記載することができますので、本人がその病気を否定していても記載できたりします(本人が拒否的であればそもそも診断書を求められないでしょう)。
ごまウシが、一般診断書を記載する場合には、こんな感じの文章になります。画像で形式を引き出せなかったので、このまま文章で書いてしまいます。
診断書
●● ●●
○○年△△月△△日生
○○病
上記疾患につき
○○年◆◆月◎◎日より
通院加療中であることを認める。
◆◆年▲▲月◎◎日
※※※病院 ◎◎科
医師 ごまウシ
おおざっぱにはこんな感じでしょうか。この診断書は通院の事実を証明している診断書になりますが、文章には、必要があれば、診断の根拠なども記載できますが、さほど長い文章を書くものではありません。
ところが、病気でないことを証明する診断書は、客観的データを示すのは、難しいため(異常がないことを証明するのはとても大変で、果てしなく検査などをしていく必要があります)、本人の申告してもらった上で、それを信じて、証明するものとなります。
これは、ひとつのサンプルにはなりますが、厚生労働省のサイトに載っていた医師免許の申請の時に必要となる診断書のフォームです。
この診断書は、ごまウシの知る限り、薬剤師、看護師などの医療関係者の資格申請の時に活用される形のものですが、見えているかどうか、聞こえているかどうか、しゃべることができるかどうかは、客観的につかめるとは言えますが、精神機能については、なかなか客観的にはつかめないため、本人の申告に基づきますし、大麻やアヘンなどについては、現在中毒症状であるという事でなければ、使用をしていないことを自己申告してもらうと言うことにならざるを得ないことになります。
診断書というのは、このように、お互いの信頼関係の上成り立つものです。おそらく、うそをつこうと思えば、つけるでしょう。診断書を書く医師のほうは、提出された診断書にさすがに否定的なことを書くのは実際は難しいと言えます。当然否定的なことを記載すれば、診断書を提出して前に進むことができなくなりますからね。
そういう点では、うそも何でもつけてしまう診断書という事ではありますが、提出をしてきちんと責任を持ったお仕事や通常は危険を伴う作業などを行うことができる証明としてか強うされるわけですので、ご自身で難しいと感じた場合には、診断書を必要とする事柄には無理して関わらないようにして、自身・周囲に対しての安全を担保できるようにしていただくことを強く推奨致します。
本日はとてもお堅いお話でした。