本日は、日曜日ではありましたが、緩和ケア研修会が有りましたので、参加してきました。この研修会は、がん拠点病院では年に1回必ず開催し、自院のドクターに限らず、近隣のドクターにも参加を募り、がんの緩和ケアを学んで頂くというものがありました。
ごまウシは、企画者としての参加となりました。毎年、行っているため、おおよそ分かっているものの、やっぱり緊張しますね。普段お話ししない内容ではありますが。
緩和ケア研修会は、かつては、2日間のスケジュールで、土曜日と日曜日と二日間かけて取り組むものでしたので、疲労はとても大きかったのですが、コロナ渦…ではなく、その直前からe-learningを取り入れて、座学関係の講義をネット学習に切り替え、実地で行わないといけないものだけ残して、1日のスケジュールとなりました。
そのため、研修の時間のほとんどは、座学ではなく、グループワークを行うようなこととなっており、一時期コロナの影響で開催できないことが続きました。Zoomを用いたオンラインの研修プログラムもあるにはあるのですが、ロールプレイ(医師が患者に対して、悪い情報を告知するロールプレイ)をオンラインで行うのは、あまり実感として体験できない部分もあり、ごまウシは、皆と協議の上、実地開催にこだわっておりました。
本日は、コロナのリスクはあるものの、無事に終わることが出来ました。
因みにテキストなどもありますが、どこのがん拠点病院でも同じテキストを用いています。
印刷して、ファイリングをして、みなに配布をしています。内容はどこも同じでも、テキストは、各研修会で、組み立てているため、違っている感じがありますが、ごまウシのところでは、このような透明なバインダーを使ってテキストを作っています。
こんなテキストを使いながら、グループワークをしていって、ホワイトボードにまとめて、各グループで発表会を行ったりします。
グループワークでは、このホワイトボードでは、痛みで苦しんでいる患者さんへの対策として、どのようなことをすればいいのだろうか、身体的苦痛だけでなく、精神的な苦痛、社会的な苦痛に対してどのような対策を講じたらいいだろうか…などと言うことをディスカッションを行ってまとめ上げていったものです。
参加者はドクターなので、治療的アプローチなど、治療についての議論の方が多いのは、致し方有りませんが、みな、一生懸命考えてくれますので、毎回毎回、すばらしい作品がホワイトボードにはできあがっております。
がんの緩和ケアというと、どうしても、末期がんが対象という風に感じられる方がほとんどではありますが、緩和ケア学会、そして、ごまウシが所属するサイコオンコロジー学会の提唱では、がんというのは、先ずは告知した時点で、心理的苦痛が始まるため、初期であっても、診断された瞬間から、緩和ケアは始まると考えております。
この緩和ケア=末期というイメージが変わるように、日々ごまウシに限らず、緩和ケアに携わるスタッフは考えております。