うつ病などによる食欲低下は、ある種当然かもしれませんが、入院患者さんの中には、認知症に関連した食欲低下というものが認められることがあります。
認知機能の低下により、食欲の亢進する場合は、どこまででも食べてしまうことももちろんあるのですが、食べること自体をあまりしなくなる場合もあります。
満腹中枢などの破綻とも考えられるところもありますが、それ以外にも、前頭葉機能の中での活動性の低下が原因となっている場合があります。
認知機能の低下に関連した不食については、なかなか対処方法がなく、難しいことが多くあります。
エビデンスという形でデータがそろっているわけではありませんが、経験則といった方が良いものとしていくつか存在する事柄があります。
・カレーライス
子供も好きですが大人も好きなこのカレーは実は、とろみの高カロリー食とも言え、具を減らしてしまえば、嚥下機能が低下した人にも食事として提供できます。また、カプサイシンの効果により嚥下機能が刺激され、食べやすくなることも。
また、このような味の濃い食材は、不食に陥った方でも、きっかけとして食べられるようになったなんて言うお話がよくあります。
・粉もの
お好み焼き、たこ焼きと言ったものです。粉ものがよいという寄りかは、おそらくソースの味が刺激になって食べられるようになるのではないかと分析しておりますが、結構食事の再開のきっかけになります。
・丼もの
どんぶりにしてしまうとスプーンでもりもり食べてくれるようになる場合もあります。このときにどんぶりにしておいしいかどうかと言う事については、あんまりはっきりせず、どんぶりにすると食べてくれる方をよく見かけます。
ただし、それなりに切れに持って頂くのがよいのですが、合わせた味については、微妙そうなものでも食べてくれたりします。
他にもいろいろと手法があります。
実は、体調不良が続いて、衰弱して食べる元気がなくなった場合も、この方法が適応できる場合があります。
一度お試しをオススメ致します。
食べられないと、そのまま衰弱してしまう場合、胃ろうを増設するなんて言う事になったりする場合もあったりしますので、食べられることがとても大切ですよね。