ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

睡眠薬を希望する前に

 ごまウシを知る限り、睡眠薬を安易に使用した場合のしっぱりれいは、かなりの割合を占めているようにみられます。睡眠薬は、不眠を解消するという点ではとても重要ではありますが、睡眠薬を考える前に、いくつか、改善できないか考えてもらう必要があると思います。睡眠薬も、お薬であることには変わりありません。効果があれば当然ながら副作用が存在します。

 

 まずひとつ、なぜ不眠になってしまったのか?

 

 ここを探ることが一番大切になります。不眠になっていると思った場合、先ずは物理的に本当に不眠なのか、実際にはねているが質が悪いのか、そもそも十分寝ているし、周囲からも深い眠りであることを指摘されているのに、眠れていない感じがするのか…。

 などと言った感じで、眠れないと言っても、だいぶ違います。当然ながら十分寝ているのに眠れた感じがしないという理由で睡眠薬を考えるのは、NGと言うことになります。

 

 十分寝ているのに、眠れていないと感じている場合は、原因として考えられるものとしては、「想定している睡眠時間」が間違っていないかどうか、あるいは、適切な時間に寝ているかどうか…。と言うところになります。

 生理的には、その年代にあった適切な時間以上には眠れません、そのため、適切な時間に適切な睡眠時間で眠ることが最も快適なので、そうでない場合は、その生活改善および睡眠時間に対する価値観の変更が治療のターゲットになります。睡眠薬はNGです。

 

 次に、実際に、眠りの時間が短い場合は、物理的に寝る時間がない場合には、時間を適切に確保することが治療ですし、考えごとが多すぎて、眠るまでに時間がかかりすぎている場合や、眠るための環境がよくなくて、眠りが浅くなっている場合にはそれらの原因に対する対策が必要になります。例えば、就寝前の熱いお風呂は、覚醒度を上げるため、眠りが浅くなったり、冷たい足は眠りを妨げたり、そして、コーヒーなどカフェイン系の飲み物も睡眠の妨げになります。また、悩み事なども当然不眠の原因になりますよね。さらには、体調も関係してきます。痛みがある、痒みがある、息苦しい、倦怠感があるなどなど、身体の症状でも不眠になります。そして、枕、ふとん、お部屋の環境なども原因になり得ます。

 これらに対して、睡眠薬を使用するのは、厳密に言えば、NGですが、状況改善のための対策を講じるまでの一時しのぎで限定的に使用すると決めて考え、毎日使うことをしなければよしとしましょう。

 

 はっきりした原因が見いだせないのに、なぜか睡眠時間が短く、さらにそれが苦痛と感じている場合には、やむを得ず、使用するという事になるでしょう。

 

 睡眠薬はその場しのぎでもありますので、先ずは睡眠薬という考え方は、漫然と睡眠薬を使わないといけない状況の一つの原因となってしまうため、やめるべきと言えます。

 

 さらに、睡眠薬には当然副作用が存在することです。

 ふらつき、転倒・転落、せん妄と言った認知機能障害、睡眠時無呼吸、睡眠の適切な時間のずれや乱れなどがあります。

 副作用があるから、絶対使ってはいけないわけではありませんが、安易な使用は控えておきたいものですよね。

 

 みなさん、かかりつけに相談する際に、かかりつけの先生は、やはり問題を解決することを考え、睡眠薬は出してくれますが、求める前に、ぜひ、原因を探り、睡眠薬を使用する前に解決する方法を模索してみて下さい。