ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

診療適正化委員会

 こんな委員会を設けている病院が存在するかどうかは分かりませんが、先日触れましたエゴを発揮するドクターに適正化された診療を行ったもらうために「見張り」をする委員会はいかがでしょうか?

 なんて言うことをイメージして創造してみた委員会ではありますが、まさに、ドクターを疑った委員会といった方が良いかもしれません。診療を受けた患者が不幸な目に遭わないようにするため、適正に診療を行っているかどうかを監視するシステムです。

 この委員会は、以下のような事をチェックします。

 

電子カルテに依存せずに患者を直接見に行って診療しているか

・入院の長期化した患者に対しても適切に対応をしているか

・専門外の(苦手な、詳しくない)領域の診療については、自分で抱えず相談しているか

ガイドラインなどに基づかない、エゴに基づいた強引な専門治療をしていないか

 

 などを第三者委員会という形でチェック入れるものです。

 

 真面目なドクターがこんな自分勝手な診療をしているのか?

 などとみなさん思ってしまうことがあるかもしれませんが、もちろん、ほとんどのドクターはきちんと患者をしっかり診察をして、困ったことはためらいなく他のドクターに相談したりという形でバランスのとれた診療は行われています。なので、決して、エゴの過まりばかりの医師が集まっているなんて思わないで欲しいところではあります。

 ただ、一部に…と言うわけです。

 

 もちろん、エゴの塊のドクターと言っても、それでも多くの診療は真面目にしっかり取り組まれているのです。ただ、エゴの無垢方向によって上記のチェックリストに該当するような行動に出てしまうわけです。

 

 めんどうだ、鬱陶しい、実績を作りたい、人に相談するのが苦手、プライドが高くて相談できない…などなど。

 

 電子カルテは、特に、「楽」を選んでしまいがちなんですよね。

 看護師さんたちも記録を電子カルテに残し、データも電子カルテに、そして、電子カルテから点滴や検査のオーダーが出来る…。医局内の電子カルテは、自分のデスクから数歩でアクセス…。つい楽をしてしまう…なんていう動きがあるのですよね。たまには大目に見るにしてもほとんどをこれに頼ってしまうのは、時にまずいことがあります(看護記録の中には解釈によっては、だいぶ事情が異なることもあります。病状診断をするのはあくまでドクターの仕事で看護の仕事は観察とケアです。看護記録を病状診断に用いてはいけないわけです。)

 

 因みにこの委員会。第三者委員会という事を想定すると、「病院の恥」を曝した上に、第三者の方を雇い入れるためのコストがかかり、なおかつ、その委員会メンバーの選択の難しさもあります。そして、見張られたドクター達の働きにくさ…。退職者も増えそう。

 

 なんて言うこともあり、あくまで空想の中での委員会ではありますが、この委員会が指導をしないといけないドクターはおそらくほとんどおらず、一握りの独りよがりな診療を行うドクターだけがつまみ上げられると言ったものになるのは間違いないのですが…。

 

 ごまウシもその一人ではありますが、ドクターに限らず、みな必ずエゴを持っています。エゴは、時に保守的になり、そして、自己中心的になり、適正に行うべき所が省略されてしまったり、ゆがんでしまったりすることが、どうしても起こりうるわけです。ドクターの場合、その点を牽制する立場の存在がなく、ついつい自由自在にエゴを発揮してしまうことがあります。医療における全ての責任を背負っている反面、全てを支配してしまっているため、自分の思ったとおりに動けてしまうわけです。

 

 みなさんの中にも、責任をいってに背負って頑張っていらっしゃる方もおられると思います。一方で責任を背負うことによって、その業務を自分の思うがままに操作できているうちにエゴで動いてしまっていることがあるかもしれません。クールな目で自分の振る舞いを見直すことも必要なこともあるかしれませんね。

 

エゴを抑える技術

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