帰宅の電車で普段見かけない若い女性グループ。周りに気遣うことなく大きな声でしゃべっている内容は…「○○先生、あの言い方ひどくない?それに、なんで、語尾に■■ってつけるの?へんだよね?」なんて言う話題で盛り上がっているグループ…なるほど悪口ね…私からすればどうでもいい事柄だけど、耳がある限り勝手に入ってくる。
一方で、別に日には、同じように見かけない若い女性グループ。「今日の△△さんの○○ってわかった?先生に質問してもわかんなくってね…わかる?」と鞄から書籍を広げて奮闘するグループ。これも、耳に入ってくるんですよね。姿は、視野に入ってくるといった方が適当か…。
そして、電車が動き出して車内放送が流れている中後ろから、「もしもし○○ちゃん、やっと終わったよ。今日ね、最悪で□□を忘れちゃって、大変だったよ。…?大丈夫声小さくしゃべっているから。」電話でのおしゃべりですか…。声の指向性により、後方などには聞こえないかもしれないけど前方にはよく声は届くものなんですよね。私の耳には、車内放送と同じくらいの大きさで聞こえてしまっていました。
これは、全て、当院に来られている実習学生達でしょう。各病棟でたくさん見かけます。みなさん病棟では初々しい表情を浮かべ、物静かにノートをとって頑張って実習を受けています。看護学生はほとんどが女子学生、どうでしょう5人に1人くらい男子学生がいるくらいかもしれませんが、みな、指導教官の後ろについて、周りのリハビリをしている患者さんの邪魔にならないように最大限の配慮をしながら、熱心に実習を受けています。そして、患者さんとお話をしている学生さん、あの笑顔や真面目な表情を診た患者さんは、現役ナースには申し訳ないが、さぞ癒やされることでしょう。純粋な一般の若い人とお話しできるといううれしさがあるでしょう。もちろん、これは男性の患者さんに限った話しではなく女性の患者さんでも、学生さんとのお話の時間は楽しみにされています。
私が学生の時にも病院での実習がありましたが、専ら大学病院限定。それからどうでしょう。詳細は分かりませんが、卒業して内科(研修医と言いつつも当時は義務化されていないので内科医扱いでした)を進みつつ、私が精神科に転科した頃あたりでしょうか、医学生も学外実習がどんどん増えてきたような気がします。学外実習でのマナーというのは私は分かりませんが、学生達は、病院内ではとてもすばらしいマナーに基づいた活動をされていると思います。学生達のこれからの成長とともに、次の時代の医療職としての役割を果たしてもらえることを切に願うところです。
卒業し、就職をすると、私の勤めている地域はほとんどの方が自動車通勤となり、電車通勤はわずかとなります。職場から駅まで職員が連なって歩いていたら、おそらく、最初に触れたような出来事は見かけることはないでしょうけど、残念ながら、当院は電車通勤者がまれ、そのため、学生さん達は、電車で職員に出会わないので、完全に実習場所とは違う場所に帰ってきたという感覚なのでしょう。とてもリラックスした姿を見せているわけです。
ところが、残念ながら、私は、見てしまった…と言うわけです。最初のグループは…「おいおい」と思わず突っ込みを入れたくなりますが、完全に愚痴ですね。愚痴はしゃべるとすっきりするように思われがちですが、さらに、嫌悪感を増強し、愚痴は愚痴を招くと言われているのが専らです。集団心理で嫌悪感は増強しがちです。それは、目をつむるとしても、電車の中は、コロナ渦において会話も控えめと言われているわけですから、周りに聞こえてしまう大きな声でおのお話はOut!ですね。当院の院長は、この学生達の本当の姿を危惧して、実習を受け入れたくないと言っております。コロナを持ち込むんじゃないか…と…。この心配を現実のものとしないようにお願いしたいところです。
二つ目のグループは、勤勉学生に拍手喝采という事になります。実習で終わり、最初のグループみたいに終わった感満載で盛り上がるのでしょうけど、このグループはもちろん、声は大声ではなく、真剣なまなざしでしずかに周りに気を遣いながらの姿。このような学生さん達には、是非当院に就職をして欲しいと思うところです。看護学生達は医学生以上に時間がないとよく聞く話ですが、これだけ、勤勉なグループにはさすがに脱帽です。
3つ目はグループではありませんが、これは気をつけないといけないことですね。ちなみにJR東海については、厳密な意味では、車内での通話は禁止されていません(あくまで控えてくれと言うこと)。なので、車内の通話が全面的にダメというわけではありませんので、通話を咎めるものではありませんし、それなりに声のトーンを落としていたようですので、その点も問題ではないと思いますが、しかし、ボックスシート型の場合は、前を向いて座って電話をしますが、案外前には声が伝わってしまうと言う事を気をつけていただく必要があります。ただ、車内での会話は控えてくださいという事は原則ですので、動き出してもお話をしているのは、よろしくないという事になってしまいますね。
さて結論ですが、周りには意外とみられている部分がありますよ。と言うことが一つの注意ごとです。欲逆に見られている加茂と過剰に思うのも適切ではありませんが、見られていないから何をしても良いといった逆の発想も正しくありません。愚痴は良くないけどそれは黙認したとしても、他者の耳に入ったら心地よいものではない話題は、やはり、話すにしても慎重にすべきと考えられます。過緊張はよくありませんが、気の緩めすぎは、誰かが不快な思いを感じさせるような振る舞いについては、充分気をつけていくことが大切だと思います。
そう、他人事ではありません。自分の普段の身の振り
もそうでしょう。