ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。

セミリタイアについて妄想してみた

 先日老後の趣味のお話をさせていただきましたが、その発展…と言うわけではないのですが、最近ふとこのようなことを考えてしまうことがありました。リタイアをするにはもちろん時期尚早という考えではありますが、あくまで「セミ」リタイアです。お仕事を楽しみ程度に行いながら、趣味に興じる日々の生活…そのような夢のような生活ができるだろうかどうかという事を考えたりしていました。もちろん、結論は「できない」というお粗末なものですが、ロマンを考えることは自由かなと思いつつ結果的に「できない」となるお話をしてみたいと思います。

 まずは、このような遊び程度に仕事をしながら、趣味に興じている方が身近に折られるかどうかと言うところから考えてみたわけですが、マスコミなどに登場する身近ではない方を除くと、どこにも見当たらないのです。先輩達は、完全なリタイアか変わらず現役を貫いている方ばかりです。

 セミリタイアの話題については、既に10年前からありました。以前の職場に新しく赴任された、定年後採用の先生がおられました。その方が、ちょっといきぬきに外来をして、それ以外の時には、自宅の庭の畑でもなどと言われていました。そのこともあり、勤務は確か週に3日勤務だったと思います。しかし、その話を伺いつつも、しばらくしてみると、いつの間にか副院長に就任され、週に1日当直され、その後私は移動してしまいましたが、院長にまでなられて、フル出勤される状況となっていました。

 ほぼ同じ頃に、もう一人どの方と同年代の先生も赴任されてこられました。その先生は、車でふらふらと全国ドライブの旅をすることを趣味に考えながら、途中で、戻って外来をして、そして、旅に出かけて…などと言うことを言われていたと記憶しています。しかし、その先生も気づけば、週5日のフル出勤をされていたような記憶があります。

 描いて仕事をしているうちに仕事が増えてフル出勤になってしまう…このような現実は目にしていた中で、私が思い描いていたりするセミリタイアは、外来は週2回程度、それ以外の日は、全国の自治体や団体向けに認知症やその他メンタルなお話などを講演して回り、講演のたびに地域を旅行するという旅行の趣味に興じるようなセミリタイアです。これが、実際にできるでしょうか…?

 このセミリタイアを実現するためにはやはり先立つものが必要になります。そのため、リタイアと違ってそれなりの所得を有しながら、趣味に興じることとなります。外来2枠、そして、地域の講演活動(これが星の数ほどニーズがあった場合を前提)を現在の私の講演の相場で考えていた場合…年間200件ほどは必要かな…。年金受給がまだである場合のリタイアの場合、このくらいの業務を保つ必要があると考えると、ほぼフル出勤ではないか…と言うことになります。結果的には、さらには、当直を週1回くらいは最低こなさないといけないかもしれません…。

 経済的には、大量の貯蓄がない限り、セミリタイアと称しながらフルパワーで仕事を続けることになります。すなわち、セミリタイアはできないと言うことになります。

 次に潤沢な財政的ゆとりがあった場合はどうでしょうか?この場合は、既に現実的ではないことになりますが、これも、おそらく、「できない」となるのではないかと思います。

 外来、講演などを行って、日々楽しいと考えながら過ごせる日々は、いつまで「楽しい」と思っていられるだろうかどうか…と言うことを考えてみました。外来診療や講演活動は、少なくとも10年以上続けている居間に置いても、やりがいというものをとても感じていますので、これは続けられるという自信はありますが、旅を趣味として10年以上これから先も続けていられるだろうか…と言うところです。これを続けられる気分になるためには、やはり、とてもゆとりのある生活をしていないといけないように思えます。そうするとゆとりある生活にプランを立て直せばいいかと言えば、そうもいかないような気がします。だらだらになり、何もかもできなくなるのではないかと思えてしまいます。やはり、理由はともかく、長くは続かず破綻してしまいそうです。結果的に「できない」と言うこととなりました。

 

 最後に、セミリタイアもリタイアも今の世の中から役割を終えて引退することでもあります。自分自身が社会的な役割を満足いくまで果たしきることができたかどうかもあると思います。今の時点でセミリタイアの生活がイメージつかない理由としては、やはり、社会的な役割を修了することは私自身にはできないことなのかもしれません。やはり、リタイアなどされたあと満足のいける生活ができるためには、それなりに社会的役割を果たしきる必要があるのではないかと思いました。そういう点では、現役中の間は、やはり全力疾走するのが一番でしょうか。