ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

適当のおすすめ

 完璧主義と言う言葉があります。この言葉の意味はとても深いと思いますが、とても人間離れした理想的な世界とも言えるかと思います。もちろんみなさんおわかりとは思ういますが、完璧というのは、「完全であって、何一つ欠けることのない状態」と言うことで100%、あるいは100点満点と言うことになりますよね。それを主義とするわけですから、常に完全で何一つ欠けてはいけない100点満点を常に続けることとなりますよね。できますか?

 もちろん、私にはできるとは思えない事柄にはなります。100%や100点満点は、もちろん、とれないわけではないけど、いつもずっととり続けることが必須条件とされてしまえば、耐えられないところがあります。とにかく人ですからね、ヒューマンエラーはつきものです。だから、理想論となります。

 

 しかし、この完璧というのは、職種によっては常に求められることがあります。些細なミスが命取りとなるような事柄は全てです。私が属する医療の世界は、完璧主義の塊のようなものです。もちろん、これは医療に限った話しではありません。通勤で目にする電車の運転手から車掌さんまで同じですよね。世の中には、完璧主義を求めるものは、たくさん存在することは確かなため、この完璧という考え方は、なかなか捨てがたいものがあります。

 実際のところ絶対条件に完璧を必須とした場合、みなさん、まともに行動できますでしょうか?緊張と緊迫のため、身動きできなくなってしまうのではないでしょうか。人は完璧を求めると、求めるために、不安が高まりできなくなってしまいます。また、いつも常に常時という状況においては、持続できません。これが人間というものです。

 このため、人はミスをするものであることを前提に、ヒューマンエラー対策がたくさん備えられています。医療の現場で言えば、ダブルチェックであったり呼唱確認をしたりというものです。また、さらには機械化という力を借りて完璧を可能な限り保つようにしているわけです。これだけ、完璧を保ち続けることは難しいことです。

 

 さて、この完璧主義は、お仕事においては、常時求められてしまうこともありますが、プライベートや対人関係という人間らしい生活の中で求めてしまったりはしていませんか?「人付き合いにおける気遣いを完璧にしなければならない」、「生活のスケジュールは完璧である必要がある」などなど。プライベートにこの完璧を求めてしまうと、とても精神力が持ちません。なにしろ、完璧でなかったら、全て失敗という事になりますからね。例えば、待ち合わせに波あらゆる理由があったも遅れてはいけないという事でもあるので、道中何があっても大丈夫なように、待ち合わせ時間よりも何十分も前に現れてしまったり、ちょっとしたメールのやりとりにおいても、間違った言葉がないかどうか気になりすぎまともに書けなかったり…

 ここでおすすめが「適当」です。怒られてしまいそうですが、完璧を手技としていないために、ブログを毎日書いてきていますが、おそらく誤字脱字は…山盛りでしょう。誤字脱字を含めて、読み返しを推敲し、きちんとした状態でブログを出すとなった場合には、おそらく量的には、週に1つ出せるかどうかとなってしまいます。批判もされるとは思いますが、概ね…誤字脱字があってもお伝えしたいことは読み取ってもらえるだろう…と言う気持ちで書いています。誤解…あるかもしれませんが、その時はその時…お叱りのお言葉をいただければ、気づけるもの。そして、その時に修正を行えば良いとブログは思います。しかし、患者さんに説明を行う病状説明はそうはいきません。じっくりと言葉を選んで丁寧に見直しをした分所を示したりしています。

 この、強弱をおすすめしたいと思います。「適当」という言葉は、完璧主義のかたからすると、「ちゃらんぽらん」と解釈されてしまうことがあります。しかし、決してこの言葉はそんな意味ではありませんよね。「ちょうどよいこと、適切なこと、適度に当たっていること」と言った意味ですよね。そう、このリラックスが大切だと思います。毎日の生活を完璧にこなすとこなせるものもこなせなくなります。精密な事を行うときには、完璧度を強め、プライベートで特に厳密性がないものについては、力を抜く。この適切さが必要ではないかと思います。

 

 以上のように完璧は完璧で大切な概念ですが、常時完璧では力尽きてしまいますので、力もほどよく抜いた適当さを是非疲れたときには意識してみてはいかがでしょうか?このブログも、深く読んでいくと、おかしな日本語もあるかもしれません。お叱りも受けるかもしれませんが、固いようでリラックスした雰囲気を味わってもらえると幸いです。

 いずれ、完璧主義が実際業務効率が悪くなることについて触れて見たいと思います。…いつになるか分かりませんが…。