ごまウシの頭の体操

認知症、緩和ケアなどが私の仕事の専らですが、これらに限らず、私が得た知見を広く情報発信したいと思います。インスタグラムも始めてみました。https://www.instagram.com/goma.ushi/

葛根湯

 私はこの漢方薬を愛用をしているのですが(もちろん自分でです)、みなさんご存じですか?漢方薬の中では、とても有名なので、知っている方も多いのではないかと思ったりします。しかし、実際の所、いろんな人に葛根湯のイメージを効くと「風邪薬?」などと言われますが、みなさんの認識はいかがでしょう。

 私は…もちろん、葛根湯を処方する立場でもありますので、風邪薬なんて説明したら、周りから批判されてしまいます。本日は、葛根湯について、触れてみたいと思います。

 ツムラのサイトを参考にしますと、葛根湯の成分は以下のような生薬が含まれています。

 

ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A(カッコントウ) : 一般用漢方製剤・一般用医薬品 | 製品情報 | ツムラ

 

 このサイトにある通り、カッコンのほか、タイソウ、マオウ、カンゾウ、ケイヒ、シャクヤク、ショウキョウなどが含まれています。これらの生薬は細かく説明をしていくと、とてつもなく長く長くなってしまうため、おおざっぱにお話をさせて頂くと、カッコンはいわゆる「くずきり」だったり、ショウキョウは「生姜」…と言ったところから、ピリッと志観寺のある漢方薬であることが分かるかと思います。ショウガですので、発汗作用があるんだなと言う事も分かるかと思います。さらに、マオウについては、抗ウィルス薬としての効能があると言われていることから、小児科においてはインフルエンザの治療薬の補助薬として使用されていることもあります(マオウだけを凝縮した、麻黄湯があります)。

 葛根湯は、風邪などに使うという事の背景には、基本的には、肩から上に熱が集まり、赤ら顔のようになったような高熱になった状態が適応と言われており、咽頭炎のひどいときや、頭痛、肩こりなどが適応という事になります。もう少し言えば、水気のない、熱が鬱積した状態を想像してもらうと、良いかと思います。

 

 今回私が活用した症状は、後頭神経痛と言われる、後頭日に電撃痛が走るような痛みで、肩こりを我慢していると、神経痛にまで発展して言ってしまうことがあって、非常に不愉快なため、こういうときに葛根湯を活用します。

 これが抜群に効いてくれるんです。私の葛根湯の活用方法のお薦めです。

 

 みなさんも、葛根湯について、積極的な活用をお薦めいたします。肩から上の痛みには結構効きますよ。ただし、化膿していたら効きが悪くなります。あくまで「水気のない熱感と痛み」がお薦めの適応です。

 

 

 

赤字路線ではありませんが…。

 昨年の4月、新型コロナ感染症が小・中・高そして大学まで休校となった時期の通勤では、無人の車両を目にして、恐怖とともに、不安を感じたものでした。

 現在の非常事態宣言では、通学が止められているわけではありませんが、宣言が発令されてから、通勤客は、心持ち減少したように感じられました。夕方の帰宅時間は変わりないのですが、早朝と夜は減っているように感じました。

 このところは、定刻の帰宅が実現していることが多く、帰りにフィットネスに寄っても、21時を回ることはほとんどなかったのですが、久しぶりになかなか仕事が終わらずに、21時を過ぎて電車に乗る機会がありました(医療関係者の割には暇じゃないか…と言われてしまいそうですが。)

 自宅の最寄り駅までだいぶ前の段階から、車両内は私1人だけとなり、新たに乗られるお客さんもなく…そして、隣の車両にも人を見かけることなく…全体で4両編成ではありますが、半分に一人しかいないという状態であることに、あの時のような不安を感じました。もちろん、感染リスクが劇的に少ない安心感は同時に感じられたため、思わずマスクをはずそうかと思ってしまったくらいです。

 結果的には、無人のまま、最寄り駅まで到着して、下りて返りましたが、駅前の飲食店は当然全て閉店しているため真っ暗です。

 

 私が利用している路線は、赤字路線ではないため、日頃はそれなりにお客さんがいるのですが、この状態が続くと、廃線になりはしないかと不安になってしまうところです。

 

 非常事態宣言は、新型コロナ感染症の爆発的な増加に対しての現時点で講じられる最大の武器という事ではありますが、経済にはとてつもなく大きな影響を与えているという事は、このような電車の乗客の状況を見ると実感してしまいます。もちろん、電車を降りたときの駅前の暗闇を見るとさらに実感として感じるものとなります。

 

 以前には、マスクについての話題を振れましたが、感染防御は、非常事態宣言などの強硬手段によるものではないのが望ましいところはもちろんのことです。自分の体は自分で守るという姿勢が大切になります。

 マスクを装着することに嫌悪感をもつ方はまだまだたくさんおられると思いますし、私も、常時マスクを装着するのは不快でもあり、できる限り可能な状況ではマスクをはずそうとしています。

 しかし、どんな形であれ、自分に合った感染防御対策をこれからの時代はし続けていく必要があるという事が人類が持つべき常識、技術と言うべきでしょうか。

 以前に触れましたが、防塵マスクのような形で納得できて感染防御が出来るならばそれも良いと思います。マスクについても、ナイロンマスクから、布マスクまでバリエーションはありますが、適宜二十ます苦にするなどの対応をするのもありでしょう。

 

 あまり考えたくありませんが、人前で口と鼻を出すのが常識的ではないと言われる時代が当たり前となるかもしれませんね。

 

 引き続き、自分の身は自分で守る対策を講じていきましょう。

 

 

傘、返ってきました。

 昨日は、悪意のあるビニール傘の忘れ物と忘れるわけにはいかなかった本命傘の忘れ物のお話をさせて頂きました。JR東海でしたので、出勤後ホームページから忘れ物届でサイトがあったため、届け出をさっそく行いました。

 その日はとても多忙であったため、そのまま、パソコン、スマホなどに近寄れなかったのですが、なんと、1時間ほどで、「見つかった」とメールが届き、さらに、保管場所とされている駅から電話が6件入っていました。

 そして、保管場所駅に赴くと、無傷のあの傘がきちんと帰ってきました。ホッと一安心。この傘は、頑丈で、大きいので、強い雨でもそこまでびしょびしょになりません。昨日の所にアマゾンのリンク張ってありますので、興味ありましたら、参照してみて下さい。

 

 傘は電車での忘れ物ダントツ1位であることは、そこかしこで耳にしたことがありますが、実際どれくらいなのかという事について、ググってみたのですが、後悔している鉄道会社は意外と少ないようで、相模鉄道JR四国の情報が出てきました。

 参考までに…

www.sotetsu.co.jp

 新型コロナ感染症によるお客様の減少により忘れ物の数はぐっと減少したという事ですが、やはりダントツ傘が一番の忘れ物としてランクインしており、23%も閉めているという事で、13288本になるという事でした。

 

 JR東海ではどれくらいの傘の忘れ物があるのかわかりませんが、これだけの大量の忘れ物であっても、今回はっきりしたことですが、とても忘れ物に対しては丁重に扱ってくれていることがわかりました。一杯あるのだから、どれでもいいから持っていって下さい、みたいな感じではなくて、きちんと、伝票をつけて保管してあり、保管場所に行きますと、きちんと1本だけ傘を持ってきてくれました。

 

 おそらくですが…あの壊れたビニール傘もきっと、伝票を結びつけた状態で保管されていることだろうと思うと、申し訳ない気持ちがさらに高まりました。ただ…さすがに、「ビニールが完全に外れたビニール傘ありませんか?」とは言えませんでした。..申し訳ありません。

 

 忘れ物は、気づいたときにすぐに連絡すると、やはり見つかりやすいそうです。気づいたら、電話でもネットでもすぐに連絡すると、すぐ見つけてくれるようですので、急ぐことをお勧めします。また、何でも保管をしてくれるので、「あきらめない」事も大切だと想います。

 

 

連鎖

 今回のお話は、自白ネタといった方が良いかもしれませんが、やはり懺悔すべき事かなと反省中です。

 先日「究極の不良品」で新品の傘が一瞬にして使えない傘になったことを書かせてもらいましたが、その後、あの傘をどうしたのか…と言いますと…なんと、あの写真の通り…そのままおいたままにしてしまいました(不法投棄)。そもそもが新品でもあったので、ビニールと骨が乖離しているという事を除けばとても綺麗な傘です。綺麗に巻いて閉めれば、新品の下ろしたての傘になります。さすがに座席ではなかったのですが、窓枠近くに引っかけて、…そっとそのまま帰りました。

 おそらく、忘れ物として、届けられている事でしょう…。

 

 …とそのまま、何事もなく、流れるかと思っていたのですが、なんと、本日、本命の大切にしている長傘を置き忘れてしまいました。普段は、決して忘れることなく、しっかり抱えていたのに、なぜか、忘れたのです。降っていた雨がやんで、天気が良くなったりすると忘れることがあり得ますが、そんな状況でも、しっかり抱えて、持ち歩いていたのですが、その日は、これから雨が降るという予報が出ている状況であるにもかかわらず、置き忘れました。

 

 駅から出てきて、不思議と身軽な感覚になっていたときには、もう既に電車は次の駅に向けて出発しておりました…。

 傘は忘れやすいという事がわかっていたため、いつもいつも慎重に持ち歩いていたのに…それと、ビニール傘に比べればかなりいいお値段の傘でした。

 

 

 なんともショッキングな思いになりましたが…ハッと気づいたのは、あのビニール傘です。

 悪をすると悪が連鎖する。まさに、そういうことになります。もちろん、偶然ではありますが、日頃の生活の中で、やはり、悪はしてはいけませんね。

 今頃、駅の忘れ物保管場所で、ビニール傘がニヤニヤと笑っていることでしょう。

 

陰口…になっていませんよ。

 暴露話…と言うつもりはありませんが、私は、とても過栄養な体格をしております。今後の生命に影響を与えるかもしれないという事もあり、神々のお宅巡りは、原則と歩巡りとしており、日頃についてはフィットネスにて水泳を頑張っているところです。動いてはいるのですが…負けないくらいの勢いで食べている…と言うことは紛れもない事実でもありますが…。そろそろ炭水化物の制限をかけなければ…

 ここまでは、前置きの話しですが、そんな私が、何気なく、一人で歩いていたところ、前から、老夫婦が歩いてこられ、何気なくすれ違って行かれました。ごくごく何事もない、人とのすれ違いです。私も何も、特別その老夫婦を意識しているわけでもありませんでした。

 しかし、その直後…本当、直後ですよ…とんでもない言葉が耳に入ってきました。

 

「あんな腹を見たのは初めてだな、どうなっとるんだ?」

 

 男性の声です。そうです、すれ違った老夫婦の旦那さんが奥様に話しかけていたおそらく「陰口」のつもりなのでしょう。難聴なのか、とても大きな声でお話をされていました。

 

 思いっきり聞こえていますけど、しかも該当者私しかいないじゃないですか…

 

 私は自分のおなかがどうだとか言われても、さほど問題となるものではなく、面白おかしく自虐的に話題を展開したり、このおなかは、時々、お笑いの話題に、する事もあるのですが、不思議です。

 陰口というのは、「不快感」というものをとても高められるものですね。全くの他人さんであっても、面と向かって、直接おなかを指さされて、言われても私は不快に感じないのですが、なぜか、陰口という形で、言われると、深いですよね。

 思わず…

 

「私のおなかは、狭くないこの通りでは、あなた方の通行のご迷惑にはなっていないはずで、悪さも何もしていないはずです。しかし、あなたの発言は周りをとても不愉快な空気で包みます」

 

 などと言ってしまいたくなりましたが、振り返ってみてもどう見ても陰口っぽいので、知らぬふりで通り過ぎることとしました。奥様も何をお話しされているか聞こえませんでしたが、何か応じていました。

 

 陰口になっていない陰口のお話でしたが、これは聞こえてしまったという事で不愉快な思いになったという事例ではありますが、陰口は、直接耳に入るとはまだましかしれません。実際は、もっと深刻な形で耳に入ることになるでしょう。

 そうです、陰口の基本は、ひつづてに耳にする事です。

「あなた、こんな噂されているよ」などと言った形ですよね。

 先ほどの直接聞く不快感に加えて、実際どんな陰口なのか、具体的に見えないため、強い不安にまでなってしまいそうですね。

 

 ひとというのは、どうしても、人の噂話という事を何気なくしてしまうところがあります。もちろん、これは、本来は、その方に対する興味関心で、その関心事に対する感想を述べているというのが、噂話であり、ネガティブな評価であれば陰口という事になるでしょうか。中には陰口の中には、その方をこき落とすような悪い噂を流すための手法として使われることもあります。

 

 陰口は、人を不幸にするものと考えて間違いないものでしょう。興味関心などから出てくるマイナスイメージの噂話ですが、この人を不幸にするきっかけを作ることが、自分へのしっぺ返しになるかならないかは、関連付けるようなデータはありませんが、都合良く相手だけ貶めるという事で済まされるでしょうか…?

 人を不快にさせることは、きっと自分に返ってくるのではないか…と思いたいところですが…。

 

 みなさんも、陰口、可能な限りしないことが望ましいと思いますよ。

 

 

インフルエンサーの必須事項

 インフルエンサーと言う言葉をご存じですか?もちろん英語のカタカナ読みですので英語表記をすれば、influencerとなります。ちなみに、似た言葉としては、インフルエンザですが、こちらは、influenzae (virus)となります。さて、この言葉は、influenceと言う名詞の他院後に関連しているものではありますが、influenceとは影響と日本語で早くされています。影響を与えるもの、あるいは、影響するほど広まることと言った意味合いがあります。インフルエンザはまさに世の中に影響を与えるほど流行するという意味が含まれていることで理解しやすいかと思います。

 そうするとインフルエンサーはと言えば、これは、名詞のあとにプレイヤーのようにヤーをつけたものですので、「影響を与える人」と言うことになります。インフルエンサーと言われる方の一言一言が世の中に影響を与えるという意味で間違いないと言えます。すなわち、インフルエンサーになっている方の発言はすぐに世の中に影響を与えるわけですので、その一言一言の重みはとても重大になります。

 インフルエンサーは実際はどのような方が該当するでしょうか?簡単な話で言えば、自分がその人の話を聞いたらそのままその人の話を受けて行動してしまうような方という事になります。小さなコミュニティであれば、家族内であれば、親の意見と言ったところでしょうか。少し広げると、町内会長さんの意見、あるいは、地域の大物と言われる方、さらに広げると市長さんなどなど。国会議員などもそうでしょう。

 権力を保有した人の発言はそれだけでかなりの影響を与えるものとなりますが、必ずしも権力を持っていなくてもインフルエンサーにはなり得ます。例えば芸能人の方の発言は、まさにそれに該当します。流行などは、芸能人の方々の一言で始まる場合もあるでしょう。

 さらに、特殊なものであれば、専門職の人が発言したら、その分野の状況に影響を与えることとなります。例えば、私たちの業界であれば、医師会長の発言は、医師会全体に影響を与え、学会の会長が発言すれば、その学会、いわゆる医学会への影響を与えることとなります。

 

 ところで、最近は、このような、極めた方々だけがインフルエンサーになるとは限らなくなっているようです。複合型のインフルエンサーが増えたようです。例えば、芸能人と専門職をくっつけたような方、テレビに頻繁に登場するドクターなどはそうでしょう。テレビによく登場するドクターが専門性の面で学会に影響を与えるほどの発言力を持っているとは限りません。テレビとの絆が濃いことで、インフルエンサーとしての効力を倍増させているという事と言えます。

 最近ではさらに、Youtuberと専門職と言う流れが非常に増えているように感じられます。とある私たち医師がよく参照しているサイトで、Youtuberドクターがいろんな面でインフルエンサーとしての役割を果たしていることが触れられていましたが、決して言いお話として触れられていませんでした。

 このお話では、インフルエンサーが語っていたのがコロナウィルスに対するワクチンのことです。様々な、出所不明な情報がある中で、出所不明で根拠の乏しい情報をまことしやかに語ってしまったことで、コロナワクチンに対する信頼を失墜させてしまったというような内容でした。

 

 このお話は一部に過ぎないと思いますが、インフルエンサーとなった方々にとって、何気ない発言も、影響を与えるわけですので、特にインフルエンサーとしてフォーマルな舞台で発言したりする際は、その影響を考え、一言一言を綿密に考え、根拠を以てお話しする必要があると考えられます。いわゆる「エビデンス」に基づいたお話をしていただく必要がある…それどころか、そうしなければならないという事でしょう。

 以前、自論のお話をしたことがありますが、インフルエンサーの方にとっても自論を述べる機会は当然あるべきですが、この自論は当然周囲への大きな影響を与えるわけです。そのため、自論であっても、しっかりした根拠を用意する必要があります。

 社会に影響を与えることができるほどの存在になったというのは、とても名誉なことと思いますが、名誉だけでなく社会に対する自己の発言の責任まで有してしまっているという事を自覚する必要があると考えられます。しっかりと根拠を持ち、さらに持論を展開する場合には影響を与えたときに自分で責任が負えるかどうかも考える必要があるでしょう。

 インフルエンサーは、とても責任重大な役割です。安易に情報流布すべきでない場合もあります。

 

 かくいう私も、取り組み方次第ではインフルエンサーになる可能性はあります。「医師免許を保有した専門科」と言うだけで、医学情報について、公言すれば、聞いた人は信じて影響をすることでしょう。そういう点では、このブログで専門的なお話をする場合には、必ずエビデンスとの照らし合わせを行っています。出典文献等まではさすがに掲載しませんが、教科書と言われる基本的な書物から、ジャーナルまで広げて確認したりとしています。

 ただ、現時点で私はインフルエンサーかと言えば、このブログにおいては、まずないでしょう…時々、検索で訪問していただく方も、どれほどの影響を受けて帰られるか、明確ではありません。さらに言えば、このブログは、どのサイトにもリンクを張っていないため、サーチエンジンがたまたま拾ってくれた、GoogleやYahooあたりで偶発的に見つけられるか、はてなサーチと言った、ブログのオーナーサイト様のサービスによって見つけてもらえるかのどちらかで、私個人でもほとんど広めていないという事で言えば、インフルエンサーとはとても言えないと思います。ただ、専門科が語るという点では、誤った情報を流すわけにはいきません。

 これからも気をつけていこうと思っています。

 

 まとめますと、インフルエンサーとなる方は、その一言一言が影響を与えることを肝に銘じることが必須であり、発言内容にしっかりした根拠と責任を持つ義務を有しているという事です。

 

 

究極の不良品

 最初に述べさせていただきますが、世の中から不良品がなくなることはありません。おそらくコンピュータによる自動製造を行っていてもやっぱり不良品は出現し続けるでしょう。そして、不良品も、少しだけのものから今回の話題のように究極のものまでピンからキリまであるでしょうけど、決して批判をするつもりで書いているわけではありません。むしろ逆かもしれません…。

 

 私は時々当直をしているのですが、当直の日の出勤の時間は、翌日の帰りの時間に雨が降っているかどうかを推測しながら、出勤の時に傘を持って出かけたり、そうしなかったりしますが(折りたたみは普段持ち歩きません)、外れたときには、傘なしになるため、予備のビニール傘を職場に常備しています。

 今回当直明けは天気予報上は曇りだったため、傘を持たずに出勤したわけですが意外にもしとしとと雨が降り続けていたため、予備のビニール傘がデビューすることとなりました。自宅の最寄りで購入したごくごく普通のビニール傘ですが、今はそれでも、ボタンで開くタイプの傘でした。500円未満で購入できるコストパフォーマンスもとても良いものです。

 さて、今回、新品のまま、おいてあった予備の傘の初デビューという事で、覆ってあったビニール袋を外して、外に出て当たり前のように、傘を開いたところ、…??何かしら細長い白いものがハラハラと数個落ち、そして、傘を差したはずなのに、雨がかかり、え!?と見ると、なんと、ビニール傘の骨とビニールが完全に分離して傘となるべくビニールがふわふわとたなびいていました。

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不良品傘

 1回開いただけで、ごらんの写真のように骨とビニールが完全に外れてしまいました。まさに、開いた瞬間に使い物にならなくなった傘です。実用性のある傘とはとても言えません。究極の不良品という事になります。

 「こら!!なんだこんな不良品を販売しやがって!!」なんていうクレームを入れることも一瞬よぎったものの、今までビニール傘は、どれくらい購入してかを考えると、不良品の遭遇率は、ごくまれであることが自分の体験でも感じます。不良品ビニール傘に遭遇した派実は今回初めてです。あまりにも豪快な不良であったためびっくりしましたが、ビニール傘はとにかく頑丈で、長持ちするため、ボロボロになるまで使い尽くしてしまっているものも多いことは確かです。

 

 究極の不良品に遭遇すると、コンビニで気楽に手に入る格安ビニール傘に対して不信感が増大する結果となるのは確かですが、全体を通してみると、あくまで、まれに遭遇するものであるという事の事実は変わりないです。それ以上に、むしろ、安いものであれば、ダイソーでも販売されているものでもあるあのビニール傘が、実用性を持って、多くが活用できている事実を考えていると、あれだけの安いお値段で販売できるのに、不良品の割合がとても小さいという事の方が驚くべきものだと思います。

 よく、安かろう悪かろうなんて言われることもあり、今回のような究極の不良品はそれに該当すると言って諦めがつくような気持ちにもなりますが、一方で、これだけ安かろうのビニール傘だけど、これだけ気楽に実用的に活用されている「良かろう」な品質については脱帽すべきものと思います。

 通勤で普段活用する傘は、ビニール傘ではなく、しっかりと品質保証をされた傘を選んでいますが、品質以外の実用性の面では、何一つ差がないように見えます。確かに、一つ一つの丁寧な作りのきちんとした傘と、細かいところを見れば、とても粗雑に見えるビニール傘とでは見栄えでは明らかな差がありますが、粗雑さが傘としての機能に影響を与えていなければ、とてもすばらしいものです。

 

 今回、究極の不良品に遭遇しながらも、不良品のビニール傘に全く遭遇していなかった事実にむしろ大量生産品の不良品率の割合の小ささに驚かされるものでもあったといえます。